議論を呼んでいる『マルハラ』 俵万智の金言に胸打たれる 「素敵な言葉」「感動しました」

2024年2月現在、SNSで議論を呼んでいる、『マルハラ』という言葉。
マルハラとは、『マルハラスメント』の略称で、中高年層が「はい」や「了解」などの言葉の最後に句点を付けて、若者にメールやメッセージアプリで送ることを指します。
送られてくる文章の文末に句点が付くことに対し、相手の感情が分からず、恐怖心を抱く若者が増えたことにより生まれた言葉のよう。
『マルハラ』という言葉が世間に知れ渡るとともに、「句点を多用するのは『おばさん構文』」とネット上で話題になり、複数のメディアが取り上げました。
同月8日、短歌『サラダ記念日』で有名な、歌人の俵万智さんがX(Twitter)を更新。
マルハラや『おばさん構文』にまつわる話題を目にしていた、俵さんは、「そっと置いておきますね」と、自身が詠んだ一首を投稿しました。
句点を打つのも、おばさん構文と聞いて…この一首をそっと置いておきますね~優しさにひとつ気がつく でなく○で必ず終わる日本語
「でなく、○で必ず終わる日本語」と、句点を指すような一首を詠んだのです。
きっと俵さんは、『マルハラ』と呼ぶほど、句点を恐れる若者に、恐怖の対象ではないことを優しい表現で伝えたかったのでしょう。
また、言葉のプロでもある俵さんは、この一首を通して、文章の文末に『。』を付ける美しさや、年齢と句点は関係がないことも伝えたかったのかもしれません。
『金言』とも呼べる、俵さんの心に響く一首に、絶賛と感動の声が寄せられています。
・『おじさん構文』『おばさん構文』と揶揄(やゆ)する文化。優しい世界になってほしい。
・最高です。日本語の優しさを伝えてくれて、ありがとうございます。
・句点が怖いと思う人たちに、ぜひ読んでほしい。
・言葉を生業にする人は違うなあ。感動しました。
・ギスギスした気持ちを解きほぐしてくれる、素敵な言葉…。
言葉の使い方は、時代によって変わりゆくもの。
手軽にやり取りができるメッセージアプリの普及によって、句点が除かれたやり取りが増えてはいるものの、美しい日本語で物事を表現する大切さは、どれだけ時が経っても変わらないはずです。
俵万智さんが歌で詠んだように、句点を『マル』だと思えば、苦手意識を克服できるかもしれませんね。
[文・構成/grape編集部]

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