能登半島地震の被災地では今も復旧作業が続いています。中でも、重機などを扱う技術系ボランティアの存在は被災者にとって大きな力となっています。被災者の生活再建に向けて、自身の技術や経験を還元するボランティアを取材しました。
能登半島地震により1万5183件の住宅被害が確認されている新潟県内。
【桶屋美圭アナウンサー】
「液状化被害が大きかった新潟市西区善久地区。地震から1カ月が過ぎた今もボランティアによる復旧作業が続いています」
建物が傾くなど大きな被害を受けた新潟市西区には…
【ボランティア】
Q.どちらから?
「燕市から」
「宮城県から。朝4時に出発して」
県内外から集まった10人で活動していたこちらのグループ。
【森山慎一郎さん】
「ケガをしないように安全第一でやっていきましょう」
指揮を執っていたのは、地震発生直後から10回以上被災地で活動している技術系ボランティアの森山慎一郎さん。
家財の運び出しや泥のかき出し作業など、力仕事が多い一般ボランティアに対し、重機を使った土砂の撤去や屋根の修復作業など専門の資格や知識を駆使する技術系ボランティア。
この日はハンマーや削岩機などを使って傾いたブロック塀を撤去していました。
【森山慎一郎さん】
「自分たちの培った技能が誰かのためにダイレクトに生かされているのを知るだけで、我々も疲れなんか吹っ飛んじゃうくらいうれしい」
こう話す森山さんは去年5月に能登地方を震源とする地震が発生した際にも、石川県珠洲市で活動していました。
【森山慎一郎さん】
「自分が関係したところが、また半年後にこういうふうになってしまうと、とても心苦しい」
それでも様々な災害現場に行き、被災地でのボランティアの存在の大きさを感じたと言います。
【森山慎一郎さん】
「技術系に頼らず、色んなところでボランティアとして動いてくれる方が増えると、被災された方の励みになるし、心の支えになると思うので、もっとこういうボランティア活動が色んな部分で活発化していくといいなと思っている」