2024年! 今年、始めないともったいないお金の貯め方を紹介

新年が始まりました。2023年はさまざまな物が値上がりし、なかなか貯蓄に回すことができなかった、という方も多いのではないでしょうか。今回は2024年こそ貯金を頑張りたい、という方に向けて、新NISA制度を交えたお金を長期的に貯める方法を解説していきます。

○一年の計は元旦にあり

年が明けてしばらく経ちましたが、”一年の計は元旦にあり”ということわざがあります。文字通り「一年のことは年の初めから計画を立てるべきである。物事は初めが大切。しっかりと計画を立てて、着実に行え」という意味です。

年が新しくなり、今年の目標を立てている真っ最中の方もいるのではないでしょうか。仕事や日常生活において、なにかを始めるのに計画やスケジュールを立てることは重要です。

特に「貯金を始めたい」という目標をお持ちの方は、目的を持ってそれに向けた計画を着実に実行していく必要があります。

○お金は目的を持って貯めよう

「貯金をしたい」と漠然と考えていても、いったい何のためにお金を貯めるのか、目的が明確になっていないと、なかなか継続できないものです。

しかし現時点で、目的がまだはっきり決まっていないという方も、まずはお金の分類方法から考えてみましょう。
人生におけるお金の管理をしていくには、目的に応じて大きく3つに分類して管理するのが良いとされています。

(1)すぐに使うお金
日常生活に使う食費等
(2)ちょっと先に使うお金
3年以内に必要となる、今後のライフイベントに使うお金等
(3)将来に使うお金
退職後や老後に使うお金等

ここでは(3)将来に使うお金について、どのようにしたら長期的に効率良く貯蓄を進めていくことができるのか解説していきます。

○2024年はNISA制度が変わった

「NISA(少額投資非課税制度)」は将来に向けた資産形成の一つです。元は英国のISA(個人貯蓄口座=Individual Savings Account)をモデルにしていることもあり、その日本版ということで、NISA(ニーサ、Nippon Individual Savings Account)という愛称がつけられました。

2014年に創設され、これまで少しずつ制度が変更になってきたNISA制度ですが、2022年に税制改正があったことで2024年1月から大きく制度が変更になることが発表されました。

NISAは元々、投資に対する意識が低かった国民に向けて、家計に眠る現預金を投資につなげ、金融資産所得を増やし、資産形成を後押しすることを目的に政府が作った制度です。
特に、投資初心者にとっては少額からスタートでき、非課税枠を利用できるという特徴があります。

新NISAの変更点として押さえておくべきポイントとしては、「制度の恒久化」、「年間投資上限額」、「非課税保有期間」、「生涯非課税限度額」の4点が挙げられます。

これまでのNISAでは、年間40万円の投資額を限度として、その枠内の投資額で得た利益が最長20年間非課税になる「つみたてNISA」と、年間120万円の投資額を限度として、その枠内の投資額で得た利益が最長5年間非課税になる「一般NISA」の2種類の選択制でした。

2024年新NISAでは上記のような選択制ではなく、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の併用が
可能になりました。従来では年間の投資額が120万円が限度でしたが、併用することにより、合計360万円の投資額の大幅なUPとなりました。

また、新NISAでは1人あたり合計1,800万円の生涯非課税限度額が設定され、成長投資枠はそのうち最大1,200万円まで利用可能です。

従来では、一般NISAとつみたてNISAを併用して利用することができないため、一般NISAの場合600万円、つみたてNISAの場合800万円が生涯非課税限度額となっていたため、これも大幅に非課税枠が増えたことにより、改良されたといっていいでしょう。

参考資料:【金融庁HP】

○早く始めるとメリットがある

将来に向けた貯蓄をしたいという方には、新NISAはとても魅力的な制度と言えるでしょう。
新NISAは口座開設期間が恒久化される為、多くの人が自分の始めたいタイミングで、いつでも非課税投資を始めることができます。

早く始めることにより、「複利効果を期待できる」「長期で運用することで元本割れのリスクが少なくなる」などのメリットが挙げられます。

もちろん投資である以上、必ず利益を上げられるとは言い切れません。しかし早い段階から始めることで、投資で損をするリスクを下げることができます。

毎月1万円を10年間、3%で運用した場合
毎月の1万円を10年間、年3%の収益が期待される低リスク商品に投資した場合のシミュレーションをしてみましょう。

1年目では12万円ですが、10年後は139.7万円になっています。
元本は120万円、運用利益19.7万円です。

参考資料:【金融庁HP】

○毎月1万円を20年間、3%で運用した場合

毎月の1万円を20年間、年3%の収益が期待される低リスク商品に投資した場合のシミュレーションをしてみましょう。

1年目では24万円ですが、20年後は328.3万円になっています。元本は240万円、運用利益88.3万円です。

参考資料:【金融庁HP】

上記を比較してみると、同じ金額の投資でも長期間行うことで、運用利益は着実に伸びていくのが分かります。

積み立てを始める年齢によって運用資産に大きな差ができるので、若い年齢から始めるとより、
複利効果を得られることができるでしょう。
価格変動などのリスクは伴いますが、早めに準備を始めることで、リスクを抑えつつ長期投資の効果を得ることができます。

この資産運用シミュレーションは金融庁のHPで簡単に行うことができます。

○まとめ

自分の大切なお金を使って運用する投資であるNISA制度が新しくなったことで、これまでよりも長期的かつ、安定的に資産形成を行えるようになったことはいうまでもありません。

新年を迎え、「今年こそは貯金を始めたい」「NISAの非課税枠を活用して資産形成をしたい」という方には、新NISAを始めることはとてもいい機会と言えます。

前半に述べたように、1年の始まりにしっかりと計画を立て、目標に向かって着実に実践していくことが重要です。投資を始める初心者の方は、自分の収入であればどのくらい投資にまわすのが最適なのか、どの銘柄に投資するのが良いのか、いくらの節税効果が得られるのかなど、まずは気になる点を洗い出してみましょう。

NISA制度を活用するにあたって、投資とお金の専門家からアドバイスを受けることができます。
この機会に是非、自分の将来に向けた資産形成を始めてみませんか。

この記事を執筆したファイナンシャルプランナー紹介
小峰一真(こみねかずま)
所属:マイホームFP株式会社

MILIZE みらいず AIとITと金融工学の力を駆使し、お金の計画・管理・運用まで完結できる次世代の金融ウェブサービスを手掛けている。個人の方向けには、専属FPにオンライン相談・メール相談ができるサービス『TAMARU』や、お金の情報について動画で分かりやすく解説する『MILIZEチャンネル(YouTube)』など、”金融商品を売らない”完全中立的な金融サービスを提供している。 この監修者の記事一覧はこちら

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