賞味期限間近の『非常食』 食べた高齢者が「イマイチ」といった理由にハッとする

自然災害はいつどこで発生するかが分かりません。
『もしも』の時のために、普段から食料品や飲料水などを備えておくことが大切です。
現代ではさまざまな非常食が販売されていますが、実際に試食をしたことはありますか。
土と油(@tutitoabura)さんは、町内会で備蓄している非常食の賞味期限が迫っていたため、地域の人に配布したことがあったとか。
その後、食べた人たちから感想を聞き『盲点だったこと』に気付かされたといいます。
配布したのは、お湯や水で戻せる『アルファ米』を使用した非常食。
ネット上の口コミや試食などを経て選んだもので、土と油さんいわく「非常食の中でもおいしい部類」の商品なのだそうです。
実際に食べた人たちからも「意外とおいしかった」という感想が寄せられた模様。しかし、高齢者たちは「これはちょっとイマイチだな」と話したそうです。
食べ物の好みは人それぞれ。ですが、意見が分かれた理由は、好みの問題ではなく『食べ方』にありました。
高齢者たちは、避難所で大量の熱湯なんて都合よく出ないと理解している。
実は「おいしい」と感想を寄せた人たちは熱湯を入れて食べており、一部の高齢者は、一緒に配られた保存水で戻してから非常食を食べていたのです。
水で戻した非常食も、基本的にはおいしく食べられます。
それでも高齢者たちが「イマイチ」と感想を寄せたのは、彼らに「命からがら逃げ込んだ寒い避難所で、冷たいこれを出されて、果たしてノドを通るだろうか?」という想像力があるからではないかと、土と油さんは思ったそうです。
「自主防災会からすれば、むしろ盲点で学びでもあった」と語る、土と油さん。また、炊き出しという温食提供の重要性も再認識させられたといいます。
投稿はX(Twitter)上で反響を呼び、さまざまな意見が寄せられました。
・うちも期限切れのを試して「うまい」って食べていたけど、確かにそうだ…。
・私も水で戻して食べました。少し時間を置くと、おいしかったです。
・これは大事ですよね。普段のベストな状態で食べる非常食と、災害時に冷たい状態でなんとか食べるのではまた違ってくる。
普段通りの平和な生活の中で『非常時』を想像するのは確かに難しいもの。
ですが、たとえ被災経験などがなかったとしても、「もしもの時はこうなるだろう」という想像力を持つことは、大切だと考えさせられますね。
[文・構成/grape編集部]

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