「乳がんで北海道がんセンターに通院しており、がん保険料が支払われる12月15日に返済するので20万円を貸して欲しい」
「貸して貸して詐欺」のオンナ2人組はこうウソをつき、男性から現金とクレジットカードをだまし取っていた。
詐欺の疑いで24日、北海道警札幌方面中央署に再逮捕されたのは、いずれも住所不定、無職の吉光友梨恵(28)と鞘佑幸樹(31)両容疑者。
2人は共謀して昨年12月9日、出会い系サイトで知り合った札幌市西区の会社員(31)から現金を受け取ったうえ、渡されたクレジットカードで100万円以上の金券を購入していた。
後日、吉光容疑者からクレジットカードを返してもらった男性が、医療費にしては高額な支払いの履歴を見て不審に思い、警察に「出会い系サイトで知り合った女の子にお金を貸したが、返してくれない。クレカで100万円使われた」と相談し、事件が発覚した。
「吉光ががんの治療中というのは真っ赤なウソで、病院に通院している事実もなかった。検査も受けておらず、がん保険にも入っていないので、保険金が支払われることもなかった。すべて男性から金を巻き上げるための作り話だった。鞘佑がだましの手口を考え、吉光がそれに従っていた」(捜査事情通)
調べに対し、吉光容疑者は「クレジットカードをだまし取ったことに間違いありません」と容疑を認め、鞘佑容疑者は「状況が全く分かりません。被害者の名前を聞いたこともありません」と供述しているという。
2人は同様の手口で別の男性からも現金をだまし取ったとして、昨年12月14日と今年1月3日にも詐欺容疑で逮捕されている。今回は3度目の逮捕だった。
■マッチングアプリで相手を物色
「昨年10月、同じようにマッチングアプリで知り合った別の男性に、『保険金を1年ほど滞納していて、お金が必要』とウソをつき、現金約435万円を銀行口座に振り込ませていた。他にも余罪がないか、調べている」(捜査事情通)
ネット上では昨年春ごろから2人のものとみられる写真と実名とともに、被害を訴える投稿が相次いでいた。
<出会い系で出会った相手に、自身の境遇を騙り、病院の診療代を借りる 返済は、保険の見舞金と給料で即日返済と主張→のらりくらり、返済せず被害者多数。15万~中には100万超えの被害額も報告あり。元ぽっちゃり系キャバクラ勤務>
<これから私は白石区の病院で乳がんとか病気が転移してないかを検査をしてくると、しかしカネがないと、貸してほしいと保険が降りるからそれで返せるから!一時的でいいから!今日の夜返す!友達からお金借りれる事になっているからそれで返す!ウソだろうなとわかっていながら貸しました。案の定帰ってきませんでした>(原文ママ)
他人の善意に乗じて詐欺行為を繰り返すとは、バチ当たりもいいところだ。