真冬限定の“幻の村”「然別湖コタン」でしか味わえない経験を…鹿追町・あの街行く北海道

真冬限定の“幻の村”が今年も鹿追町に現れる。大雪山国立公園唯一の自然湖である然別湖が凍ると、雪と氷で造るブロックを積み上げたシェルター「イグルー」が湖上に建設され、期間限定で生まれるのが小さな集落「然別湖コタン(アイヌ語で村)」だ。
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1980年から続く取り組みで、氷で作ったグラスでドリンクを味わう「アイスバー」のほか、脱衣所も雪と氷で造られた湖を眺めながら入れる氷上露天風呂、足湯などこの「コタン」でしか経験できないアクテビティーが盛りだくさん。満点の星空を堪能できるナイトウォッチングを楽しんだ後は、イグルー内に極寒地用の寝袋を引いて湖上に宿泊(事前予約制)することもできる。
今年も準備が進められ、明日27日にオープンする。入場料は500円(協賛金)。2月中旬には写真撮影スポットのセレモニーイグルーも公開され、3月10日まで開村予定だ。
特産品の一つが豚肉。株式会社雪あかりでは、十勝の広大な土地で自然放牧で稀少な黒豚を飼育している。十勝産の小麦や音更産の長芋、士幌産のじゃがいもなどを配合して与えながら、一般的な豚の倍である12か月間じっくりと時間をかけて育て上げる。食べた瞬間にさらっと溶けるような食感と後味の良さが特徴で、オンラインストアでも販売しているしゃぶしゃぶセットが一番人気だ。
食品スーパーフクハラの創業者、故・福原治平氏が個人所有していた別荘「福原山荘」は、9月中旬~10月中旬の1か月間のみ公開される隠れた紅葉の絶景スポット。8・5ヘクタールと広大な敷地にたくさんの木々が紅葉で彩られ、道外からも観光客が訪れる。
◇鹿追町 1921年に音更村から分村し、59年の町制施行により鹿追町となる。十勝平野の北西部に位置し、面積は404.7平方キロ。アイヌ語のクテク・ウシ(鹿捕り柵、あるもの)が地名の由来。人口は5062人(23年12月末現在)。道内で最も標高が高い(804メートル)自然湖である然別湖には、国内で唯一ミヤベイワナが生息している。主な出身者は元プロ野球選手の西本和人(西武)ら。

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