電動キックボードが「歩道を運転できない」と知っている人の割合は?

損害保険ジャパンは1月19日、「電動キックボードに関する意識調査」の結果を発表した。調査は2023年10月31日~11月3日、人口上位10都道府県に在住する16歳以上の男女1,076人(男性534人、女性542人)を対象にインターネットで行われた。
○「電動キックボードを見たことがある」は7割

同調査における「電動キックボード」とは、定格出力が0.6キロワット以下、かつ最高速度20km/h 以下などの基準を満たす「特定小型原動機付自転車」に分類されるもので、シェアリングサービスや個人所有で利用可能なものを指す。

「市街地等で電動キックボードを見たことがありますか?」と尋ねたところ、74%が「見たことがある」と回答。電動キックボードが徐々に世の中に浸透しつつあるようだが、「電動キックボードを使用したことがある(シェアリングでの利用も含む)」という人は18.3%と、2割にも満たず、半数以上(51.3%)が「使用したことはなく、関心もない」と回答。

また、電動キックボードを「所有している、または、所有したことがある」と回答した人の割合は17.8%と、まだ少数であることが明らかに。

さらに、電動キックボードを「使用したことがある」「使用したことはないが、関心がある」と回答した人を対象に「電動キックボードを使用する際の目的」を聞くと、「買い物」(50.6%)が最も多く、次いで「レジャー」(44.7%)、「電動キックボード自体を試してみるため」(33.4%)、「通勤・通学」(32.1%)と続き、乗用車におけるドライブのように、運転自体を楽しむことを目的とする方が一定数いることがわかった。

次に、電動キックボードを「使用したことがある」「使用したことはないが、関心がある」と回答した人を対象に、「電動キックボードの運転にあたって、不安なことおよび使用しない理由は何ですか?」と尋ねたところ、「運転ルール・交通規則がわからない」(44.8%)が最も多く、次いで「自分が転倒しそうで怖い」(42.4%)、「他人(自動車や歩行者等)との接触が怖い」(40.5%)など、交通ルールへの不安や事故のリスクを懸念する人が多数いることが判明。
○電動キックボード「危険だと感じたことがある」は8割

また、8割近くの人が「電動キックボードを利用している人を見て、危険だと感じたことがある」(78.8%)と回答。具体的には「歩行者と接触しそうな距離でのすれ違い」「フラつきながら走っていた」「2人乗り、逆走、スピードを出しすぎ」「突然車道に出てきたり、自分が優先で歩道を走ったりしていた」「便利そうだが、あのスピードでノーヘル(ヘルメット非着用)は怖い」といった声が寄せられた。

続いて、「電動キックボードの運転に免許証が不要になったことをご存知ですか?」と質問したところ、71.8%が「知っている」と回答。また、「16歳未満は電動キックボードを運転できないことを知っている」という人は46.6%と半数に満たず、より丁寧な啓発が必要であることがうかがえる結果に。

さらに、「電動キックボードが、原則、歩道を運転できないことを知っている」人は59.0%と、電動キックボードを使用したことがない人の4割以上が「知らない」と回答。「電動キックボード運転時に、ヘルメット着用が努力義務であること知っている」人は全回答者のうち61.9%と、4割が「知らない」ことが明らかに。

一方、電動キックボード運転時に、実際に「ヘルメットを着用している」人は81.7%と、8割を超えた。

次に、「電動キックボードは、自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)への加入が義務づけられていることをご存知ですか?」と質問したところ、電動キックボードを使用したことがない方の約8割が「知らない」(77.9%)と回答。しかし実際に、「任意保険に加入している」人の割合は、所有者の81.7%と8割を超えた。

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