液状化による大きな被害を受けた新潟市西区。連日復旧作業が行われている中、建物自体が傾き営業に支障が出ていたこちらのビジネスホテルは能登半島地震から3週間が経ち、ある決断をしました。
「どうしようこのままやめてしまおうか…というところまで思ったが、でもやろうと」復興への強い思いを口にしたのは、新潟市西区にあるホテル寺尾の勝島猛代表です。
ホテルがある寺尾朝日通は地震発生後、道路に亀裂が入り泥水が噴き出すなど液状化の被害を受けました。
その影響で建物が傾いたほか、10日に取材をした際に館内を案内してもらうと…
【ホテル寺尾 勝島猛代表】
「段差ができていてこけそうになりますよね」
【桶屋美圭アナウンサー】
「この段差はもともと…?」
【ホテル寺尾 勝島猛代表】
「ないです」
至るところに歪みや亀裂が生じていました。
【ホテル寺尾 勝島猛代表】
「これはどうしよう…ちょっと想像だにできなくなってきたどうしたらいいですかね…」
立て直しには莫大な費用もかかることから今後への不安を募らせていた勝島代表。
取材から2週間、再びホテルを尋ねると・・・
【ホテル寺尾 勝島猛代表】
「今までこんな隙間なかったんですよでもこう言うふうに手が入るくらいだんだんなってきた。液状化がまだ進んでいるんだと思う」
地震発生後にできた台所の壁と洗い場の隙間が徐々に広がってきていると言います。
さらに…
【桶屋美圭アナウンサー】
「地震の影響で、建物の基礎となる部分の下に本来あるはずのない隙間ができてしまっています。指4本がすっぽり入るほどの隙間です」
こうした建物被害を受け、ホテル寺尾は傾いた本館と別館を修復すことを決断。建物を水平に戻すジャッキアップに向けた工事が24日に始まりました。
【ホテル寺尾 勝島猛代表】
「本当の第一歩ですね。ここをやろうと決めるまで随分葛藤したが、でもやろうと決めた。もう動き出すしかないんで」
覚悟を決め、前に進み始めた勝島代表ですが、貯金だけでは工事費用をまかなえないため適切な支援をお願いしたいと話します。
【ホテル寺尾 勝島猛代表】
「この辺含めて新潟市全体が大変なので時間はかかるんだろうなと思っているがお願いするところはお願いしていきたい」