賃貸物件の「原状回復」ってどんな意味? 実は負担しなくていい費用ランキングを発表

LIFULLは1月18日、「退去費用は入居者負担?間違えがち項目ランキング」を発表した。調査は2023年12月15日~18日、5年以内に賃貸物件から引越しをした人(「不動産業」を除く)1,075人を対象にインターネットで行われた。
○賃貸物件の退去費用「納得いかなかった」が半数超

「賃貸物件の退去費用について納得はいきましたか?」と質問したところ、51.6%が「納得がいかなかった」と回答。そのうち10.9%は「納得がいかず交渉をして減額となった」と回答しており、提示額はそのまま飲み込まなければならないもの、という訳ではないよう。

また、賃貸物件を借りると、入居者(借主)には「原状回復」義務が生じるが、ガイドラインには「貸借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、貸借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による消耗・毀損を復旧すること」とある。しかしながら「原状回復」という言葉の意味について、「故意や不注意によってできた汚れ・傷について元の状態に戻すこと」と、正しく理解をしている人は42.7%と半数に満たず、半数近くの人が「借りた当初の状態に戻すこと」(48.2%)と誤って解釈していることがわかった。
「入居者が負担しなくて良い費用」の誤解は?
次に、入居者が負担しなくて良い(貸主負担とされる)費用として間違えが多かった項目を調査したところ、正解率が最も低かったのは「ポスター等を貼ったことによる画びょうやピンの穴」(正解率33.4%)で、7割近くの人が借主負担だと思っているよう。

また、「家具を設置してできた床やカーペットのへこみや跡」(同39.6%)、「冷蔵庫設置による壁焼け」(同43.9%)、「エアコンを設置したことでできた穴や跡」(同46.1%)、「水漏れが発生したエアコンの修理・交換代」(同46.9%)では正解率が半数を割り込んだ。

一方、入居者が負担しなければならない(借主負担とされる)費用として間違えが多かった項目は、「専用庭の雑草処理」で正解率は27.8%。実に7割以上もの人が「賃主負担」だと思っていることが明らかに。

また、「雨の吹き込みによる床の色落ち」(同38.0%)、「(物件構造に起因しない)結露によるカビ・シミ」(同41.0%)、「エアコンの水漏れによる床の傷み」(同41.4%)、「水回りの水垢やカビ」(同48.2%)で正解率が半数を割り込んだ。

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