雪原にスノーシューで作るアート作品が登場 冬も魅力いっぱい中札内村…あの街行く北海道

中札内村は冬も熱い! 今月28日の「なかさつない村冬まつり」を皮切りに、2月4日に「札内川上流スノーシューおさんぽ会」、翌週11日には「スノーアートヴィレッジなかさつない2024」と、3週連続でイベントが行われる。六花の森や花畑牧場など夏の観光スポットも数多くあるが、冬も魅力はあふれている。
その中で、目玉となるのがスノーアートヴィレッジになる。観光客が減る冬に「イベントを作りたい」と2019年、村の地域おこし協力隊だった梶山智大さんが、スノーシューで雪原に幾何学模様を描いた。翌20年からは本格的にイベントとして実施している。1ヘクタールにも及ぶ作品は、熱気球や特設のやぐらから見ることができる。
同村観光協会の休場(やすみば)龍さん(26)は「今年はもう少し大きなサイズになる予定。中札内のキャッチフレーズは『花と緑とアートの村』。冬の楽しめるアートになってます」とPRした。村の鶏肉を使ったフライドチキンなどのキッチンカー7店舗が出店と、地元グルメを楽しむことができるのもうれしい。
冬まつりは、室内にこもりがちになる時期に「子どもたちに外遊びの機会を」と始まった。雪の中に埋まったボールを見つけると菓子や文房具が当たる宝探しなど、主に小学生以下が楽しめる催しが行われる。凍った札内川の上を歩くおさんぽ会は、15日に定員となる人気ぶり。様々な楽しみが、冬の中札内にもある。
◆日高山脈は年内に国立公園に昇格も
中札内村から望む日高山脈は「日高山脈襟裳国定公園」に位置付けられるが、年内に「国立公園」への昇格が見込まれている。村に登山口がある標高1979メートルのカムイエクウチカウシ山(通称カムエク)や、村から最も大きく見える同1846メートルの十勝幌尻岳などがあることから、21年にPR事業委員会を設置。国立公園化への機運を高めてきた。村観光協会の休場さんは「カムエクは登山家には知られており、夏は1日に30人が登るほど。昇格すれば日本一の大きさの国立公園となるので」と決定を心待ちにした。
◇中札内村 十勝振興総合局に位置する村。人口は3892人(23年12月末日時点)で、道内の村の中で最も多い。1947年9月1日、大正村(現帯広市)から独立して村が誕生。主産業は農業で、小麦やジャガイモなどの畑作や、生乳や豚鶏生産などの畜産が盛ん。森田匡彦村長。

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