ウクライナの「鋼鉄の獣」に“鎧”がつく!? 主力戦車「エイブラムス」劇的強化の内容とは

自爆ドローン対策?
ウクライナに供与されたアメリカ製の主力戦車M1A1「エイブラムス」に新たに爆破反応装甲が取り付けられたことが、2024年12月14日から様々なSNSプラットフォームで拡散されています。
ウクライナの「鋼鉄の獣」に“鎧”がつく!? 主力戦車「エイブ…の画像はこちら >>ウクライナに供給された戦車の原型である、M1A1「エイブラムス」。ウクライナ仕様は供与前にカスタムが施されたと報じられている(画像:アメリカ国防総省)。
撮影された日時は不明ですが、拡散された画像では、アメリカ軍のM1「エイブラムス」が中東派遣時に装備していたような、箱状の爆破反応装甲であるARAT(Abrams Reactive Armor Tile)が確認できます。
爆破反応装甲は、対戦車ミサイルなどで用いられる、成形炸薬弾への対策として装備されています。
成形炸薬弾は、着弾時の圧力により発生した液体金属の超高速噴流(メタルジェット)が装甲を貫通し車内にダメージを与えますが、爆破反応装甲では、その前に装甲内の爆薬が成形炸薬弾の圧力に反応し、起爆することで、メタルジェットの発生を阻害します。
また、ウクライナ、ロシア両軍とも多用している自爆ドローンへの対策にも爆破反応装甲は有効といわれています。ただ最新鋭の歩兵携行式多目的ミサイルである「ジャベリン」などが採用している成形炸薬弾をふたつ取り付けた「タンデム弾頭」への効果は薄いとされています。
同戦車に関しては合計で31両が供与されており、2024年1月7日にウクライナ国防省が、公式X(旧:Twitter)で、「ウクライナ軍の有能な手に渡ったアメリカの鋼鉄の獣。エイブラムス戦車は新たな戦闘任務に備える準備ができています」と投稿していますが、実戦に投入されているかどうかは明らかとなっていません。

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