日大元理事長の田中英寿氏が77歳で死去 アマ相撲界重鎮も脱税で22年に有罪判決

日大の元理事長・田中英寿氏が死去したことが13日、分かった。77歳だった。病気で入院中だったという。
田中氏はアマチュア相撲で活躍。指導者としても数多くの力士を育て上げた。青森県五所川原市(旧金木町)の農家に生まれ、高校で相撲を本格的に始めた。1965年に日大に進学し、3年時に学生横綱になった。日大相撲部の1学年下には、後に大相撲で横綱となる輪島大士氏がいた。卒業後も相撲を続け、アマ横綱に3度輝いた。80年の引退までに獲得したアマタイトルは34に上る。
83年に日大相撲部監督に就任。99年に日大理事となり、2002年に常務理事に。08年に理事長に上り詰めた。
18年に社会問題となった日大アメリカンフットボール部の悪質タックル問題では、理事長として謝罪会見などを一切開かず、批判が殺到。田中氏は「時期を見て対応していくのが一番正しい方法。これを踏まえて、皆様に協力をお願いしたい」などと発言し、かたくなな姿勢を貫いた。
21年には、約5300万円を脱税したとして、東京地検特捜部に所得税法違反の疑いで逮捕された。田中氏は逮捕当初「現金を受け取っていない。脱税をしていない」と容疑を全面否定。その後の初公判では一転して起訴内容を認めた。脱税事件など一連の不祥事を受けて同年12月に理事長を辞任。22年4月に執行猶予付きの有罪判決が確定した。

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