液状化による被害が多く出た新潟市西区のカフェ。幅広い世代の方々が集うこのカフェも店舗の床が傾くなどの被害を受けましたが、復旧に向け動き始めています。
今年でオープン8年目を迎える新潟市西区の多世代交流施設「森の巣箱・モリスバカフェ」。
【森の巣箱・モリスバカフェ 後藤ゆうじ オーナー】
「やっと認知されて、つながりができてきた中で、この震災でまたちょっとストップする感じになった」
こう話すのは、オーナーの後藤ゆうじさん。
子ども食堂を開くなど子どもから高齢者まで幅広い世代に愛されてきたカフェも液状化の被害を受けました。
【森の巣箱・モリスバカフェ 後藤ゆうじ オーナー】
「10~20分いただけでフラフラするなと思って。ビー玉を転がしたらコロコロと。あ~、これは完全に歪んでいるぞと」
写真からも畳が湾曲しているのがわかります。そんな店内を見せてもらうと…
【桶屋美圭アナウンサー】
「木が水平に張られている状態ですが、手前のほうは床と木の間に隙間がないのに対し、奥のほうは床と木の間に木1本分の隙間ができています」
地震によって8cmの高低差ができた床。その傾いた床の上に新たに水平な床を設ける工事が9日に始まりました。
ただ、工事には1カ月ほどかかる見込みで休業を余儀なくされています。
【森の巣箱・モリスバカフェ 後藤ゆうじ オーナー】
Q.1カ月営業できないことで困ることは?
「予約もたくさん入っていた中、こちらからキャンセルをお願いしたこともある」
その間の収入減に対する補償も今のところは示されていません。
【森の巣箱・モリスバカフェ 後藤ゆうじ オーナー】
「家が傾いたとか、住めなくなったという人も地震保険に入っていたとしても全額保証されるわけでもないだろうし、そういったことを考えると自分はたいしたことなかったのではと思う反面、僕にも家庭があるし、食べていかなければいけないので…」
それでも愛着のある西区を盛り上げるために後藤さんは前を向き歩き始めています。
【森の巣箱・モリスバカフェ 後藤ゆうじ オーナー】
「もうちょっと時間が経てば、また今まで以上に手と手を取り合って“西区はこんなもんじゃないぞ”と、“ポテンシャルをもっと秘めているんだぞ”というところを子どもたちにもわからせたい。だから、まず我々が元気にやっていくことが大事かなと思っている」