千葉県発注の公共工事を巡り印西市の建設会社に便宜を図った見返りに賄賂を受け取ったとして、県警は10日、収賄の疑いで県北千葉道路建設事務所(成田市)の所長、白藤徹容疑者(54)=千葉市緑区あすみが丘東1=を、贈賄容疑で印西市の建設会社「竹内建設」の社長、竹内一雅容疑者(51)=千葉市中央区中央3=を逮捕した。2人の認否を明らかにしていない。県警は千葉中央署に約80人態勢の捜査本部を設置し、全容解明を進める。県は同日会見を開き、県県土整備部の池口正晃部長が「県民の信頼を裏切り心からおわびする」と謝罪した。
白藤容疑者の逮捕容疑は昨年4~10月ごろ、事務所発注の道路工事などの入札に関する情報を竹内建設に漏らし、見返りとして竹内容疑者から複数回にわたり現金計約20万円を受け取った他、計約40万円相当の接待を受けた疑い。
県によると、白藤容疑者は昨年4月に同事務所長に着任。同事務所は同年、5件の工事を発注しており、竹内建設は一般競争入札で行われた4件に参加した。うち7月25日開札の成田市馬場の国道改築工事を落札。落札金額は1億1101万2千円(税込み)だった。県警捜査2課は、白藤容疑者がこの入札の情報を漏らしたとみて捜査。他の入札でも情報を漏えいしていた疑いもあるとして、癒着の実態を調べる。
同課によると、竹内容疑者は自宅とは別に県庁近くのマンションの一室を借り接待。女性コンパニオンを呼ぶこともあった。
県によると、同事務所は県土整備部の出先機関で、所長は課長級。白藤容疑者は昨年10月末、県警の事情聴取を受けていることを明かし、その際「迷惑をかけて申し訳ない」と話したという。その後、休暇を取ったり在宅勤務をしたりしていた。
県は2017年に官製談合防止法違反容疑で県土整備部の職員が逮捕されたことを受け、県職員倫理条例を制定。信頼回復を進めていた矢先に再び職員が逮捕され、池口部長は再発防止に向け「個人任せではなく、仕組みを検討していきたい」などと述べた。同部は当面、利害関係者との会食を控えるとし、竹内建設に対しては1年間の指名停止処分とした。
幹部職員の逮捕を受け、熊谷俊人知事は「大変遺憾で県民に申し訳ない。倫理条例を制定して県民の信頼確保に努める中で再び逮捕されたことは絶対にあってはならないことで、強い憤りを感じる。今後、事実の解明に努め、二度と起こさないよう対応する」とのコメントを発表した。