もやしのひげ取りをしながらユンタクを楽しむ沖縄県北谷町の謝苅自治会(徳里徹自治会長)の「謝苅まめ娘の会」に若い2人が加わった。同町福祉協議会生活支援コーディネーターの棚原由貴さん(30)と謝苅区公民館主事の島袋遥香さん(29)。毎回参加して場の雰囲気を盛り上げ、「若いのに私たちに話を合わせてくれる」「明るいキャラクターで気が利く」と平均年齢80歳以上の会員の間で人気者になっている。(翁長良勝通信員) 同会は11月に「謝苅もやし娘の会」としてスタートし、12月に名称替えした。毎週木曜日午前10時ごろから、公民館のひさしの下のガーデンテーブルで、寒い日は公民館の会議室で活動する。ひげ取りしたもやしは公民館で販売し、収益をランチ代などに充てている。 棚原さんは、社協に出勤後、謝苅に向かう。その際、車を持たない会員をピックアップする。島袋さんは、徳里会長が早朝に仕入れた5~7キロのもやしを新聞紙に広げ、ざるやひげを切るはさみなどを準備する。 ひげ取りの作業が始まると、12人の会員は寡黙になり一心不乱に作業を行うが、棚原さんと島袋さんは終始軽快に会話しながら作業する。 仕事も速く、会員の作業状況を見ながら、ざるのもやし量を調整したり、手助けしたり。「利益でおいしいランチが待っているよ」の声かけも忘れない。 ひげ取りを終えたもやしを集め、200グラムずつ計量して袋詰めする役割も2人が担う。 午前10時半にはもやしを買いに区民が訪れる。新鮮さが評判で、毎回完売する。「先輩方から、地域の話や生き方を学ぶ場。私たちの方が感謝です」と笑顔で語る棚原さんと島袋さん。 徳里会長は「両人ともムードメーカー。とても助かる。これからも継続してほしい」と期待した。