8日に決勝が行われた春高バレー。2年ぶりの出場となった男子代表の東京学館新潟は6日の3回戦で敗れたものの、新潟県勢8年ぶりとなるベスト16に進出しました。
1月4日に開幕した春の高校バレー。
【東京学館新潟3年 皆木海人選手】
「緊張していますドキドキです、息できないですもん」
緊張を口にするのは男子の代表東京学館新潟の選手。
それもそのはず…全国の舞台ということだけでなく、彼らにはどうしても負けられない理由がありました。
【東京学館新潟3年 高橋快主将】
「石山先生は春高がことしで最後なので、しっかり全国制覇の目標を達成するためにみんなで頑張って石山先生を勝たせてあげたいです」
学館の男子バレー部を創部から支えてきた石山雅一総監督がことしで定年に。さらに、初戦の相手東京代表の東亜学園は2007年に学館が県勢で初めて進んだ準決勝で立ちはだかり、2019年の初戦でもフルセットの末に破れた相手。このときまで第一線で指揮を執っていた石山総監督にとっても因縁の相手でした。
【東京学館新潟 石山雅一総監督】
「積み上げてきた粘り強さ、しつこいほどの粘り強さそれを発揮してくれればと思っています」
しかし…試合は緊張からか硬さが見られ学館は第1セットを落とします。第2セットも序盤はリードを許す苦しい展開となりますが、セッター相田のスパイクで逆転するとそのまま第2セット奪います。
勢いそのままに第3セットは東亜を寄せつけず見事逆転勝利。石山総監督のリベンジを果たしました。
【東京学館新潟 石山雅一総監督】
「子どもたちがよく我慢して頑張ってくれました。もう一日寿命が延びました」
ただ、チームが目指すのはもちろん初戦突破ではありません。
【東京学館新潟 渡辺健太郎監督】
「また1戦1戦一緒に戦っていくことが恩返しだと思っている」
【東京学館2年 相田悠一郎選手】
「しっかり2試合目3試合目準々決勝と勝ってセンターコートに行けるように頑張ります」
宿泊先に戻ってからは次の相手の試合を研究し対策を共有。翌日の2回戦はストレートで高知を下し、ベスト16に名を連ねます。そして迎えた6日の3回戦…対するは2年連続春高準優勝の強豪熊本代表の鎮西です。
試合は互いに主導権を握りあう展開となりますが、第1セット終盤、2点のリードを奪われます。
渡辺監督の言葉で気を引き締め直した学館。相手のスパイクをシャットアウトし、同点に。続くラリーではリベロの井嶋がスーパーレシーブ!
その後もしぶとく粘り最後はエース皆木が決めて学館が先にセットポイントに到達します。しかし…デュースの末に第1セットを落とし、後がなくなった学館。
第2セットは立ち上がりはリードを奪いますが、中盤で逆転を許し、鎮西にストレートで敗れました。
目標としてきた全国制覇は叶いませんでしたが、それでも石山総監督が作り上げてきた学館伝統の粘り強いバレーで県勢8年ぶりのベスト16に進出。
春高の舞台で確かな輝きを見せていました。