5日、人気サッカー漫画『キャプテン翼』(集英社)が漫画としての連載を終了すると発表された。ネット上で注目が集まっている。
同日発売の『キャプテン翼マガジン』(同社)にて、同作が漫画としての連載を終了すると発表された。4月に発売予定の同誌が漫画版の最後となる。
漫画としては終わるものの、ネーム(絵コンテのようなもの)などの形で制作を継続する方針も明かされた。
同作は主人公の天才サッカー少年・大空翼が成長する姿を描いた物語。1981年に『週刊少年ジャンプ』(同社)で連載をスタートし、『ワールドユース編』『ROAD TO 2002』などとシリーズ化した。
『週刊ヤングジャンプ』『グランドジャンプ』『キャプテン翼マガジン』(いずれも同社)と複数の雑誌で掲載。コミックスのシリーズ累計発行部数は全世界で9,000万部を超え、アニメ・ゲームにもなった。
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発表に際して、作者の高橋陽一氏のコメントも公開。「“漫画”を描き続けるよりも、連載をやめ“物語”を残す決断をしました」とし、現在連載中のオリンピック編『ライジングサン』以降を含む最終回までの構想があることを明かしている。
今回の決断に至った理由には、体力の衰えや時代による執筆環境の変化により漫画を描くことが困難になったとのこと。
また、その中で「僕が漫画家を目指すきっかけであり、1番の憧れであり、目標だった水島新司先生の訃報が飛び込んできたことも考えさせられる契機になりました」とも伝えた。
水島新司さんは野球漫画『ドカベン』(秋田書店)の作者で、高橋氏は以前から同作に影響を受けたことを公言している。水島さんは2022年1月に肺炎のため82歳で亡くなっており、このことは高橋氏が漫画連載終了を考える理由の1つになったようだ。
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多くの人からの人気を集めた『キャプテン翼』のニュースにはネット上で注目が集まり、X(旧・ツイッター)では「キャプテン翼」「高橋先生」などがトレンド入り。
「キャプテン翼ついに終わるのかぁ」「キャプ翼マジか…」と惜しむ声のほか、「長きにわたる連載お疲れ様でした」とねぎらいのコメントが上がった。
また幼少期に同作品に触れた人は多く、「小学生のとき、ジャンプでキャプテン翼を見てサッカーを始めた。高橋先生、青春時代にサッカーをくれてありがとう!」「サッカーとの出会いは間違いなくキャプテン翼」と感謝するユーザーも多くいた。
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水島さんの訃報も契機の1つとなったことに反応するユーザーも。
「高橋陽一先生は、やはり水島新司先生のことが好きなんだ」「なんとも高橋先生らしい」「水島新司先生の影響が強かったのか」といったコメントが上がっている。