歯ブラシの硬さ、何を選ぶのが正解? 歯科医が教える正しい歯の磨き方に「初耳でした」「ずっと間違ってた」

日々の歯磨き、習慣になっているからこそ流れ作業になっていませんか。いまさら聞けない正しい歯の磨き方、さらには歯ブラシのおすすめ素材について、歯科医師の中井大介先生に聞いてみました。
正しい歯の磨き方について中井先生に尋ねると、特にどのように磨くのがよいという正解はないのだとか。しかし、注意すべきポイントはあるようです。
「ただ、鏡で見えやすい前歯の表面だけを綺麗に磨く人が多いす。まずは歯の両面ともに、ていねいに磨くことを意識する必要があります」
さらに、中井さんは「大きく口を開ける必要はない」と続けます。
「大きく開けすぎてしまうと口の筋肉が張り出してしまい、歯ブラシが奥まで入らなくなってしまいます。軽く口を開ける程度でも十分に磨けるので試してみてください」
磨く時の歯ブラシの強さはどの程度が適切なのでしょうか。
「医学的には『25g程度』とされていますが、なかなか想像しにくいですよね。そんな時には、焼いていない食パンが軽くへこむくらいの力をイメージしてください。
強く磨いてしまうと歯茎が擦り切れてしまうことに繋がりかねず、知覚過敏になる可能性が高まるので注意が必要です」
歯磨きは「両面を磨く」「大きな口を開けない」「焼いていない食パンが軽くへこむくらいの力で磨く」の3つを意識することが大切だとわかりました。では、歯磨き粉の量はどのくらいが適切なのでしょうか。
「歯ブラシにもよりますが、基本的には茹でていない小豆ひと粒程度の量が適切です。泡立ちすぎると逆に磨きづらくなるので、あまり多く付けないほうがよいでしょう。
また、歯を傷付けてしまわないように、研磨剤が入っていない歯磨き粉をおすすめしています」
さらに、歯ブラシの形状は「ブラシの先端が小さめのものを推奨します」と、中井先生。
「大きすぎるブラシは奥まで入りづらく、奥歯に届きにくいからです。プラスチックの部分も、できるだけ薄いほうが磨きやすいと思われます。
また、毛が硬いと歯を傷付ける原因になりますし、柔らかすぎるとしっかりと磨けないので『普通』を選ぶとよいでしょう」
歯は一生付き合っていくもの。自己流で磨いている方も多いと思われますが、時には医師に相談をして正しいケア方法を学ぶのも大切ですね。
プロフィール/中井大介
1990年、京都府立北稜高校卒業後、東京・大阪でスポーツクラブに勤務。その後、3年間のマーケティングリサーチ会社勤務後、1997年に朝日大学歯学部に入学。2000年、北京大学口腔医学院 交換留学。
2004年に同大学を卒業し、大阪府堺市医療法人佑絢会に勤務。2005年、岸和田市 杉本歯科医院 代理院長として勤務。2006年、韓国Ye歯科に短期留学。2007年、大阪府岸和田市にて、卒後3年でナカイデンタルオフィスを開業。
さらに2008年には香港に会社(ブルー メディカル ウイング)を設立し、上海、北京などで多数の講演を行う。2009年には韓国Ye歯科ソウルチョンダムドン本院にて韓国語での講演経験もあり。日本国内でも多数の講演実績を持つ。
[文・構成/grape編集部]

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