『味噌パックの薄い紙って何?』 長年の疑問をマルコメにぶつけてみた結果 「そんな役割が」「まさかの回答」

パックに入った味噌を買うと、味噌の表面を覆うように白くて薄い紙が載っています。これを残しておくべきなのか、捨ててもいいのか迷う人も多いのではないでしょうか。
SNS上でも「微妙に邪魔なんだけど、捨てていいのかな」「あれは何のための紙なんだろう」という声が頻出しています。
疑問を解決するべく、味噌でおなじみの「マルコメ」担当者にお話を伺いました。
味噌の製造・販売で有名なマルコメの担当者に聞いたところ、「捨ててしまって大丈夫です」との答えが。さらに、一部の味噌には四角い銀色の袋が添えてあることもありますが、これも捨てていいのでしょうか。
「四角い銀色の袋は脱酸素材(エージレス)といって、中身は鉄分(一部にはグリセリンが含まれています)です。開封前の容器内の隙間にある酸素を吸い取って、味噌表面の酸化を防いでいます。ただ、開封後は効果がなくなってしまうので処分してください」
なんと、薄い紙も脱酸素剤も、両方とも捨てていいという驚きの回答。脱酸素剤は乾燥を防ぐためとのことですが、では、紙は何のためにあるのでしょうか。
「紙は、乾燥剤が味噌の中に埋もれてしまわないためのものです。捨てた後は、ラップで味噌の表面を覆うと乾燥が防げます」
さらに、開封後の味噌を保管するときのおすすめの方法についても聞いてみました。
「味噌の表面の乾きと酸化を防止するため、ラップでぴったりと覆い、空気に触れないようにすることが大切です」
袋に入った状態で販売され、自分で容器に移し替えるタイプの味噌もありますが、「蓋付きの容器に移し替えたとしても、ラップで味噌の表面を覆うことを推奨します」とのことでした。
「おいしさを保つために冷蔵庫もしくは冷凍庫で保管してください。冷凍庫に入れても凍らないので、出してそのまま使えます」
また、マルコメの製品の中には環境配慮の点から薄い紙や酸素剤が入っていない味噌も存在します。これらは上部すき間の空気をガス(窒素と炭酸ガスの混合ガス)で置換してパックし、味噌表面の酸化を防いでいるのだそう。時代に応じた、メーカーの工夫が感じられますね。
他の味噌メーカーの公式サイトを見てみると「紙は捨てても捨てなくても問題ありませんが、残しておくと変色などを防げます」と案内しているところもありましたが、いずれにしても「薄い紙は捨ててラップに変えればOK」と考えてよさそうです。
大切なのは「味噌の表面の乾燥を防いで、正しく保管すること」。覚えておきましょう。
[文・構成/grape編集部]

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