〈津市・16人不倫教頭は今〉「このことは言わんとってな」病気休暇中のはずが劇団公演のリハーサルに現れ…更迭要望書の署名は900人超え「一番許せなかったのは私を不倫相手と比べて点数を付けていたこと」と元妻

三重県津市の小学校に勤める教頭A(58)が、これまで16年間にわたり少なくとも8人の女性と不倫し、市民団体から即時更迭を求める「要望書」が提出された問題で、Aが2024年3月末まで病気休暇を取得していたことを地元新聞が報じた。しかし、Aは自宅療養となったあとも劇団公演のリハーサルで姿を目撃されたり、周囲には教育委員会へ告げ口しないように口止めしていたこともわかった。
「Aはあんな不倫騒動を起こしたにもかかわらず、全然反省してないんですよ……」そうため息をつくのは、AとAの元妻(=B子)の共通の知人であり、三重県津市の市民団体の理事をつとめる人物だ。この市民団体は今年9月、社会通念や道徳観から大きく逸脱するAの不貞行為について、地方公務員法第33条で定める「信用失墜行為」にあたるとして、即時更迭を求める「要望書」を津市役所ならびに津市教育委員会に提出した。現在の署名数は900を超えているというが、その発端となったのが、2019年5月に発覚したAの不倫だった。
Aの即時更迭を求める要望書(市民団体提供)
当時、妻だったB子さんはAの自室のタンスから、Aが不倫相手との逢瀬を克明に記した20冊分の「三重県教職員手帳」、不倫相手と撮ったプリクラ、さらには性行為を撮影した画像の入ったSDカードを発見。なかでも「三重県教職員手帳」には不倫相手と会った日数から性行為の回数、そして女性の容姿や性格からプレイ内容にいたるまでが詳細に記されていたという。「今年9月に行われた裁判の判決では、残念ながら津市の教職員を含めた8人との不倫しか認められませんでしたが、実際には、20年間で16人の女性と不倫関係にありました。その結果として、AはB子に多額の慰謝料を支払うことになりました。これを受けて私たちは多くの賛同者らとAの更迭を求める要望書を提出したのです」(同上)
バンド活動もするというステージ上のA(本人SNSより)
地元新聞がこの問題について報じた9日後に、Aは病気休暇を申請して、2024年3月末までの自宅療養を必要とする診断を得たという。それを受けて12月1日付けで、Aが勤める津市の小学校には新しい教頭が赴任することが決まり、異例の「教頭2人体制」をとることになった。
しかし、自宅療養中であるはずのAの姿は、周囲からたびたび目撃されていた。前述の、AとB子の共通の知人はこう怒りをあらわにする。「実はAは教員という仕事のかたわら、バンドや劇団にも所属していたのですが、平気な顔をして、12月2日に行なわれた劇団公演のリハーサルに顔を出してきたんです。Aはこの不倫騒動をきっかけに劇団をクビになっているにもかかわらず、です。そもそも自宅療養期間中に、そんなところに行ける余裕なんてないはず。そこはA自身も、教育委員会に告げ口されることを恐れてか、まわりには『このことは言わんとってな』と口止めして帰ったそうで……」ところで、集英社オンラインではAの不倫騒動の詳細や、その証拠となった「三重県教職員手帳」の中身についても報じてきた。
裁判で提出されたAの教職員手帳の一部(知人提供)
そこには、不倫相手と思われる女性の名前の一部とともに、「へやのみ 6-H 7-めし 9-H 10-会話(不倫相手の部屋で飲み会をし、6時にエッチ、7時に食事、9時にエッチ、10時に会話した)」や「コメダ PH(コメダ珈琲の駐車場でエッチした)」など、その日の出来事を細かく記してあった。さらに、Aは性行為の回数にも並々ならぬこだわりを持っていたのか、月間予定表の欄にその月の合計性交回数もまとめていたという。「こうして1冊ずつ手帳の中身を確認していくと、不倫相手と会った日にちが18年間で1170日になるのですが、Aの手帳にはたびたびB子と不倫相手を比較して、『性格』『顔』『スタイル』『H(エッチの上手さ)』といった項目ごとに点数をつけて評価していました。不倫相手が『できるプレイ』についても記していて、まるで女性を性欲処理としか見ていないような記述もありました」(同)記者も、裁判の資料として提出された”手帳の中身”を裁判資料にて確認したが、そこには目を疑うようなメモが記載されていた。以下がその一部分だ。(※一部改変済み)① B子(妻) C子(不倫相手) D子(不倫相手)人間 3 2 1音楽・演 3 2 2えっち 3 2 2料理 3 2 2かお 2 1 3スタイル 2 1 3②B子…妻、ラブラブ、えっちする、音楽仲間C子…1号、ラブラブ、えっちする、演劇仲間D子…2号、10年めE子…3号、オフィスラブ③× C子 H5人(経験人数) 6人め× D子 つきあい5人(経験人数) 6人め→このくやしさは2マタでB子 おれだけ(経験人数)→きつい、だらしない→このかりはうわきで
Aが不倫相手に送ったLINE(知人提供)
「不倫相手のみならず、妻のB子さんまでも『点数付け』する一方で、Aは自身の手帳に『帰ったらきれいな妻、かわいい娘2人、おいしい料理』『県内でこれだけすごい家族で、彼女もいて、体内年齢27歳のやついない』などと、不倫している自分を自画自賛する記述も複数ありました」(同)
市民を巻き込む前代未聞の騒動を起こしたAは、三重県津市出身。教育熱心で周囲の評判もよかったことから、2017年ごろに津市内の小学校の教頭に出世した。プライベートでは30歳のころに年下のB子さんと結婚。バンドや演劇活動にも力を入れており、まさに順風満帆な人生を歩んでいた。
ギターを持つA(知人提供)
そんなAの不倫が発覚したことで、「なにもかもが一瞬にして崩れ去る感じだった」と語るのは、25年間にもわたり夫のAに連れ添ってきた元妻のB子さん(50代)だ。B子さんは当時、集英社オンラインの取材に時おり声を詰まらせながらも、こう心境を語っていた。「浮気していた事実もそうですが、やっぱり一番許せなかったのは、妻である私を不倫相手と比べて点数を付けていたこと。これを見たときは声をあげて泣きましたし、電車に飛び込もうとも思いました。さらにAは、この手帳が見つかったあとに子どもたちに対して『オレの不倫は遊びだし終わったことだけど、お母さんは名誉棄損(教育委員会に告げ口)をしてきたから犯罪なんだよ。一家がバラバラになったのはお母さんのせいなんだよ』と言ったんです。ずっと信じてきた人が、まさかこんな人だとは思いもよらずショックでした……」現在Aは手帳に記された”16人”のうちの1人と再婚し、かつて妻のB子さんや子どもたちと過ごした一軒家で暮らしている。10月6日の朝、家を出たAを記者が直撃したところ、「不倫をした事実は一切ない」と騒動を断固否定。その5日後に、Aは2024年3月末までの自宅療養を必要とする診断を得たのだった。
記者の直撃に対応するA(撮影/集英社オンライン)
前述の、AとB子さんの共通の知人はこう語る。「12月1日付けで『教頭2人体制』になったことについて、教育委員会は『あくまで男性教頭(A)が病気休暇を取得していることを踏まえて決めた』と話していますが、ある学校関係者は『もうAを教育の現場には戻せないので……』と本音を漏らしていました。そのため、Aは来年3月末で異動するか、(教員を)辞めるしか道はないでしょう」これにはB子さんも気持ち的にはスッキリしたと話しているというが、手放しで喜んでいるわけではない。「とりあえず教育現場からは追放される見込みですが、やはりA本人に反省の弁を述べてほしいというのが正直な思いです。Aは浮気した事実も認めず、自宅療養中にもかかわらず外に出ているわけですし……。今後も、教育委員会がAにどのような処分を下すのか注目していきたいです」(同)病気療養が明けるのは来年3月末。そのとき、Aはいったいどんな顔をして表に出てくるのだろうか。※「集英社オンライン」では、教育現場における事件やトラブルについて取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。メールアドレス:shueisha.online.news@gmail.comX(Twitter)@shuon_news取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする