毎年1月2日・3日に開催される『箱根駅伝』。毎年このシーズンを楽しみにしている方も多いでしょう。駅伝は、観戦の知識と競技の魅力を知れば知るほどドラマチックに楽しくなります。
法政大学陸上競技部駅伝監督・坪田智夫氏が監修した『駅伝のすべて 知るほど面白い 観戦知識と競技の魅力』(メイツ出版刊)より、「PART3 他とはココが違う! 箱根駅伝」の一部を抜粋してご紹介します。
全5回の連載、第1回は「箱根駅伝とは」です。
二重三重の観客が声援を送る
箱根駅伝は、大学3大大会なかですべてがズバ抜けた破格のスケールの大会です。
出雲駅伝と全日本大学駅伝もテレビ中継されるようになりましたが、視聴率はもちろん箱根が断トツ。それはスポーツの国際大会に匹敵するほどです。テレビ観戦だけではなく、沿道の観客数もコース上で途切れることがないほど。それだけに運営にかかるお金も莫大です。
新しい年を迎えた直後の気分が、片道6時間弱という長丁場の観戦に合っているのかもしれません。
CHECK:視聴率はFIFAW杯や五輪級
2023年、第99回大会の関東地区の世帯視聴率は、往路が27.5%、復路が29.6%。平均は28.6%というものでした。
単純計算で3500万人ものファンがテレビ観戦したことになります。これは、五輪やFIFAワールドカップに匹敵する視聴率です。
CHECK:沿道の観客数は100万人以上
中継所の周辺はもちろん、コースの途中の沿道にも二重三重の観客が詰めかけます。しかも、これが往路も復路も途切れることがないのです。主催者発表では、コロナ前はおよそ120万人。2022年は「テレビ観戦」が呼びかけられましたが、コロナ後の2023年はおよそ90万人弱まで戻っています。
今回一部を抜粋した『駅伝のすべて 知るほど面白い 観戦知識と競技の魅力』には、「駅伝」の魅力と競技の特性、箱根駅伝のコースマップや他の駅伝と異なる「箱根駅伝」独自の特徴も紹介されています。読めば駅伝がさらに面白くなる一冊、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。
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『駅伝のすべて 知るほど面白い 観戦知識と競技の魅力』(メイツ出版刊)
★応援・観戦がもっとドラマチックに楽しくなる!
★歴史から名勝負、裏側まで。
監修者からのコメント
陸上競技は、他のスポーツと比べて戦術や戦略が勝敗を左右することが少ない競技です。
たとえばサッカーなら、試合結果やゴールやアシストなどと同じくらいのウェイトで、だれをどのポジションで起用するとか、選手交代はどうするかといった要素でファンは盛り上がります。野球でも、送りバントかエンドランかとか、バッテリーの配球は? といった話題でファン同士が議論になるほどです。
でも陸上は、結局は強い者が勝つ。
身も蓋もないかもしれませんが、やっぱりそれ以外の要素が入り込む余地は他の競技に比べて圧倒的に小さいのです。
では駅伝はというと…。
優勝チーム予想などは10000mのベストタイムなどをベースに行っていますが、私は10000mのベストタイムは参考にしかならないと思っています。
その理由はトラック競技と違って、コースが一般道であること。レースは数時間に及ぶため、気象条件などがスタートとゴールでは変わってくること。この他にも駅伝では様々な要素が絡んでくるのです。
こうした不確定要素も含めて、ファンの方は駅伝に魅力を感じているのではないでしょうか。
本書では、そんな駅伝の裏側や魅力を伝えられたらと思っています。
法政大学陸上競技部駅伝監督
坪田 智夫
『駅伝のすべて 知るほど面白い 観戦知識と競技の魅力』
坪田智夫 監修
定価:1,892円
仕様:A5判128頁
発行年月日:2023年11月30日
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