闘病中の子どもたちを励まそうと、プロ野球東北楽天の今江敏晃監督(40)と千葉ロッテの中村奨吾選手(31)が21日、千葉市緑区の県こども病院を訪れ、気さくに交流した。今江監督がロッテの現役選手だった2009年に同病院を訪問してから、今年で15年目の活動。迎えた子どもたち17人と会話を弾ませ、打撃のこつやボールの投げ方を教えるなどして勇気づけた。
現在の所属チームの垣根を越えて訪れた2人。病棟内で子どもたちと車座になり、中村選手が「母の日」に試合で使ったというピンク色のバットをプレゼントした。2人はバットの重さや握り方を優しく説明。廊下に出て、柔らかいボールで子どもたちとキャッチボールもして、和気あいあいとした時間を過ごした。
両球団の帽子や楽天ユニホーム、ロッテのバッグも手渡した。子どもたちはお礼に、手作りの花と、2人へのメッセージ入りカレンダーを贈った。
新型コロナの影響で昨年は病棟内に入れず、直接の交流は4年ぶり。今江監督は取材に、母を病気で亡くしたことをきっかけに慰問活動を始めたと説明し「僕たちが行くことで子どもたちの刺激になれば。今後も千葉で続けていきたい」。中村選手は「子どもの喜ぶ顔を見ると、こちらも力をもらえる。他の選手にも声をかけて輪を広げたい」と話した。
交流した佐倉市の萩原茉子さん(8)は「ボールの投げ方が上手と言ってもらえてうれしい。来てくれてありがとう」と感謝した。