自民党の政治資金パーティーを巡る裏金疑惑。東京地検特捜部の今後の捜査の行方は、どうなるのか…東海地方にゆかりのある、元・検察官の“あの人”に聞きました。
菅野(山尾)志桜里氏が語った! 検察の狙いは「派閥の幹部議員…の画像はこちら >>
菅野志桜里さんは、愛知7区から出馬し、おととしまで衆議院議員を3期務めました。旧姓・山尾志桜里さんです。
自民党で前総務大臣の鈴木淳司議員とは、同じ選挙区で争いました。
また、かつては名古屋地検岡崎支部の検察官でもありました。
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開口一番…(菅野志桜里さん)「『金権政治』という言葉がありますが、お金と権力がコインの表裏みたいにぴったりくっついて引きはがせなくなっているという状況が噴出したなと」金の力で政治権力を掌握しようとした結果が、裏金疑惑の原因だと強調…そして。
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(菅野志桜里さん)Q 東京地検特捜部の狙いは?「ズバリ、派閥の幹部議員だと思います。今回は会計責任者を越えて、その共犯として議員にたどり着くのか。派閥の『差配をする側』の議員にたどり着くことが出来るのか。罪に問えるのか。やっぱりここが本丸なんだと思います」検察の狙いは、派閥で指示を出している議員だと指摘。
(菅野志桜里さん)「(東京地検は)『派閥からの指示がありました』と。『その指示に乗っかって、自分自身は記載をしませんでした』と。こういう供述が集まることで、派閥の親分の罪へとたどり着いていく訳ですね」一方で、東京地検特捜部の家宅捜索が疑惑の議員の事務所など隅々にまでまだ及んでいないことについては。
(菅野志桜里さん)「(今は)『嵐の前の静けさ』と言いますか、粛々とダンドリを踏んでいるというような状況ではないかと思います」東海地方では、裏金疑惑の金額が、大野泰正議員が5000万円、池田佳隆議員が4000万円と大きいことから、今後、強制捜査の可能性は十分にあると言います。そして、かつて選挙で争った鈴木淳司前総務大臣の「キックバックは文化だ」という認識があったという発言については。
(菅野志桜里さん)「計算高いわけではないので、まさに素の発言。みんなが当たり前にやっていて感覚が麻痺しているということもうかがえる」
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この悪しき文化をなくすために必要なことは。(菅野志桜里さん)「親分が子分を作って増やしていくというためのお金なんじゃないかなと、一つ推測されるわけです。つまり、国会議員は選挙で勝つために、支えてくれる地方議員さんにお金で報いる構図だとか、あるいは派閥の親分は、自分が総裁になるために支えてくれる国会議員にお金を配る、だとか。あるいは、支える子分もお金を上納することによって、自分自身の忠誠を示して出世の糸口を掴むだとか。『この根っこをこの際みんなで、いったん断ち切ったらどうか?』というのが、私自身の考えです」お金を必要としない、誰もがフェアに政治に参加できる新たな枠組みの実現こそが求められていると、菅野さんは結びました。