藤井聡太八冠(21)へのAIの影響は? “憧れの人”谷川浩司十七世名人は「1割。95%以上が努力」 #報道のチカラ

ことし、将棋界最強の地位に立った藤井聡太八冠(21)ですが、子どもの頃に憧れていた棋士は、谷川浩司十七世名人です。
将棋界の「レジェンド」は、藤井八冠のことをどう見ているのでしょうか。
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(大石邦彦アンカーマン)「藤井八冠に塗り替えられるまで“史上最年少名人”の記録をもっていた、谷川浩司十七世名人に藤井八冠の強さの秘密をお聞きします」
ことし前人未踏の偉業を達成した藤井聡太八冠…かつて憧れていると語ったのが、谷川浩司 十七世名人です。
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対局終盤に一気に相手を攻める「光速の寄せ」に、藤井八冠は幼少期から憧れていたとのこと。
将棋界の一時代を築いたレジェンドは、ここまでの藤井八冠の活躍をどう見ているのでしょうか?
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(大石邦彦アンカーマン)「藤井聡太八冠の強さは、どこにあるのか?」(谷川 十七世名人)「そういうこと(八冠達成)はあるかなとは思っていたが。あと2、3年くらい、23、24歳になって全冠はあるかなと思っていた。八冠達成に関しても予想を上回っていた」
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そして、藤井八冠を強くしているのは「周りだ」と言います。
(谷川 十七世名人)「(対局者が)対藤井戦に、練りに練った作戦を持って臨む。そのことが、藤井さんのモチベーションを高める」
そして今、将棋界を大きく変えたのがAIの存在です。若手棋士らは、AIを使って研究するのが当たり前になっています。
(谷川 十七世名人)「ベテラン棋士にとって修業時代の学び・考えが常識ではないとわかった。将棋は50代や60代も一から見つめ直さなければいけない。将棋の可能性が広がったとも言える。人間は全てのことを考えられない。定石、本筋をもとに100ぐらいの選択肢から5くらいに絞る。その最初に捨てた95%に良い手が隠れていることもある。それをAIが示してくれることで、新しい可能性が広がった」
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AIによる将棋の革新が進む中で、藤井八冠の強さにAIは絶対になくてはならないものなのでしょうか?
(谷川 十七世名人)「藤井さんの強さはAIも踏まえて、自分の力で考えて、考え抜いたことの積み重ね。これで強くなった。これは間違いない」
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(大石アンカーマン)「藤井八冠の強さは、AIがあったから?」(谷川 十七世名人)「1割くらいはあると思う」(大石アンカーマン)「1割ですか!」(谷川 十七世名人)「AI研究は若手はみんなやっている。AIで強くなるのであれば、みんな強くなる。その中で藤井八冠は突出して実力と成績を残している。(努力が)95%以上かもしれない」
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そして、現代の棋士たちにとって根本的に大事なことが一つ。
(谷川 十七世名人)「大事なのは、AIの指し手を信用しないこと。信用するだけでは、変化に対応できない。きちんと考えて、自分なりの結論を出すことが大事」 谷川浩司十七世名人は「AIを信じきると支配された社会になる。人は考えるから成長する。人間の知力・底力を信じ、棋士も私たちも日々研さんするべきでは?」と静かに語りました。
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