【気象情報】“今季最強”の寒波到来 一方で1月~3月は“暖冬”傾向だが…実は暖冬こそ大雪に警戒!?

12月20日(水)の夜から23日(土)にかけて、日本列島には平野部でも雪が降るほどの寒気が流れ込み、週末にかけて全国各地でかなりの冷え込みが予想されています。
この期間は、上空1500m付近で「ー6℃以下」という、平野部でも雪が降るほどの寒気が広く入るほか、西日本では「ー12℃以下」という「大雪になる目安」の寒気も流れ込む見込みです。
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この寒気の影響で、北陸地方や東海地方など、西日本を中心に道路や鉄道などの交通に乱れが出るほどの大雪になるおそれがあります。
一方で、19日に発表された最新の3か月予報によりますと、新年2024年の1月から3月は“暖冬傾向”になる見込みです。気象庁の資料をもとに作成した全国の平均気温の予想です。
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赤い表示は、平年より気温が高くなる確率が「50%以上」、黄色は「40%以上」。つまり、2024年1月以降は全国的に平年より気温が高く、「暖冬」傾向になるとのこと…その原因は?

【暖冬傾向になる原因】①温暖化の影響で、地球全体で大気の温度が高いこと。②上空の偏西風が日本付近で北に蛇行すること。北に蛇行すると、偏西風の北側にある寒気の影響を受けにくい。
ただ、そんな暖冬こそ、実は「大雪」に警戒が必要なんです。どういうことなのか…日本列島で雪が降る時の気圧配置のパターンは、主に次の2つです。
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「冬型の気圧配置」の時は、大陸から寒気が日本列島の上空にどっと流れ込み、特に日本海側で大雪になることが多いのが特徴です。
もう1つは、冬型の時ほど強い寒気ではなくても、寒気が上空に居座った状態で、降水をもたらす「南岸低気圧」が近づく時です。このパターンでは普段、雪になれていない太平洋側で大雪になることがあります。
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2014年2月14日、本州の南を南岸低気圧が通り、名古屋では最大7センチ、東京都心でも18センチの積雪を観測しました。都市部では数センチの積雪でも交通が乱れ、影響が大きくなります。
暖冬の時は、この「南岸低気圧」の発生が多くなることがあるんです。
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2024年1月から3月の予想降水量を見ると、太平洋側では平年より「降水」が多く、本州南岸に低気圧が近づく可能性が高いことを示唆していて、この降水が「雨」ではなく「雪」として降ることがある、というわけです。
一方、1月から3月には、冬型の気圧配置になることは例年に比べて少なくなり、普段雪が多い日本海側では雪の量は少なくなる見込みです。
週の後半から年明けにかけては、「寒さ」にも「大雪」にも油断ができないシーズンになりそうです。
(気象予報士・桜沢信司)

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