宝塚歌劇団、団員転落死問題を再調査へ 11月14日の会見ではいじめ・パワハラを「伝聞情報」と否定

宝塚歌劇団は18日、宙組娘役・Aさん(享年25)が9月に転落死した問題で、弁護士チームがまとめた調査報告書について、歌劇団を運営する阪急電鉄側が、外部有識者に内容の検証を依頼する方向で検討していることが18日、関係者への取材で分かった。調査方法が適切だったかなどを判断し、遺族側に伝えるとみられる。また、調査報告書の概要版を公式ホームページから削除した。遺族から掲載取りやめの要請があったという。
この日発表されたコメントでは「12月6日に受領したご遺族代理人の意見書や翌7日のご遺族代理人の会見の内容なども踏まえて改めて事実関係の精査などを行ってまいります」と再調査の意向を示した。「当該調査報告書の内容のみにとどまることなく、ご遺族代理人の意見書や会見の内容も踏まえたうえで、ご遺族のお気持ちやお考えを真摯(しんし)に受け止め、引き続き誠実に協議してまいりたい」と、これまでの報告書がすべてという態度を軟化させたとみられる。
調査報告書はAさんの死去に至った問題点を精査するため、宙組生やスタッフらをヒアリングした結果を概要版36ページにまとめたもので、11月14日に会見で公表。Aさんが心身で追い詰められた長時間労働については「精神障害を起こしても不思議ではない程度の心理的負荷があった可能性は否定できない」などと認めた。一方で、いじめ・パワハラは「伝聞情報に過ぎない」と否定。遺族側は批判を強めていた。
「外部」とされた弁護士らの法律事務所に、阪急電鉄のグループ企業役員が所属していることも明らかになっていた。
遺族代理人は年内にも歌劇団側と2回目の面談を行う見通し。いじめ・パワハラを認めない場合は「しかるべき手段を取る」と民事訴訟も辞さない構え。歌劇団側はAさんの遺族とまだ面会していないが「改めて正式な謝罪を申し上げる機会をいただけるように努めてまいりたいと考えております」と記した。
◆来年1~3月計26公演中止 〇…歌劇団では、来年2月に退団する雪組スター・和希そらのディナーショー(24日)を残すのみで、大型興行は13日ですべて終了。問題の余波で、4年ぶりに開催予定だったオールスター公演「タカラヅカスペシャル」(21、22日)は取りやめた。また、西宮労働基準監督署が2度、立ち入り調査に入ったこともあり、過密日程改善策として、大劇場公演数の週10→9に削減などのため1~3月の計26公演を中止。例年、元日に華やかに開幕する兵庫・宝塚大劇場公演(星組)は、1月5日の午後開演の部を初日に変更した。

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