浦安市は来年4月から、市の面積を従来と比べて約1割広い18・79平方キロに変更すると発表した。計測技術が精度を増す中で「今の数値は実際よりも小さいのでは」と、地元からも疑問の声が出ていた。実態に沿う基準を適用し、市の姿を正確に反映させるという。
前身の浦安町時代の面積は4・43平方キロだったが、戦後の2度の大規模埋め立て事業で面積は急増。1981年からは、埋め立て分を加えた総面積から満潮時に海面下に沈む部分を差し引いた「16・98平方キロ」を公式の数値に使ってきた。
今回の変更に当たり、市は、これまで面積に含めていなかった、埋め立て事業で延びた河川部分を新たに面積として算入。国土地理院の定義に準拠したという。さらに、同市は市川市、東京都江戸川区との間の川などにそれぞれ境界未画定部分を抱えるが、仮の線を引いてこれも繰り入れた。
行政面積の変更によって市民生活に直接的な影響はないが「より正確な数値となり、スッキリした感じ」と市担当者。同市が「県内で最も小さな自治体」なのは新面積になっても変わらないという。