政治資金パーティー“裏金”疑惑で考える 国会議員にはどんなお金が入ってくるのか?【チャント!解説】

(夏目みな美キャスター)そもそも国会議員の収支の流れはどうなっているんでしょうか?(山内彩加アナウンサー)はい。国会議員の主な収支は三つの入口から入ってきます。まず一つ目が国会議員本人に入ってくるもの。そして二つ目が議員がトップを務める政党支部に入ってくるもの。そして三つ目が議員の資金管理団体に入ってくるもの、この三つの入口があります。
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(夏目みな美キャスター)この三つのいわばお財布に、国であるとか支援者それから企業や団体の場合もありますけれども、そういうところからそれぞれお金が入ってくるということですね。(柳沢彩加アナウンサー)そうなんです。では、一体どんなお金がどのように入ってくるのか詳しく見ていきます。まず個人です。国から給料に当たる「歳費」およそ2200万円。また、政治活動に使われる「調査研究広報滞在費」、旧文通費こちらは必要経費の位置づけで年間1200万円、合わせて3400万円が議員に直接支払われます。
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また「政党交付金」は直接支払われずに政党に支払われて、そこから一部が政党支部に支払われることになっています。
一方この政党支部には、企業からも「献金」が支払われているんですね。ではこの資金管理団体にはどうなっているのかというと、支援者からの「献金」や「パーティー券代」などが資金管理団体に支払われています。
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なぜこの支援者と企業から直接国会議員に支払われないのかと思うかもしれませんが、こちらは政治資金規正法で政治家個人への寄付が原則禁じられていて、基本、政治活動に使うお金は、こういった団体を通さなければいけないというルールがあるからです。
(夏目みな美キャスター)個人への献金が禁じられていると言いつつ、お財布が三つあって結局使う人は同じということですね。(大石邦彦アンカーマン)そうですね。この財布を切り分けて考えないといけないわけですね。「歳費」というものは我々で言う給料のことですから、そういう意味でこれは個人の財布になります。他の二つとは違うわけですね。
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「団体への寄付」は政治家個人の収入ではありませんから、自分の飲み食いに使ったり、つまり生活費のために使ったりとか許されないわけですね。そういう意味では、何に使ったかということを、しっかりと収支報告書に記載していかなければいけないということになります。
(夏目みな美キャスター)ではその支出は何に使うかというところなんですが、具体的にどんなことに使われているんでしょうか?(山内彩加アナウンサー)「はい具体的には、人件費、事務所の家賃、パーティー開催費用でしたり、選挙関連費用、光熱費などなどに使われます。
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(夏目みな美キャスター)「政治にはお金がかかる」と昔から当たり前のように言われるんですけれども、お金のかからない政治ってできないんですか?(大石邦彦アンカーマン)我々からすると「そんなにお金かかるのかな」と思うんですけれども、これいろいろ政治家の方に取材してみました。例えば事務所がありますよね。これ選挙区の広さにもよりますけども、一つの方もいれば二つの方もいます。事務所を二つ持つと、人件費も当然二倍になる。
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光熱費などもかかってきますよね。その他、街宣車というのも必要になったりする。これだけではなくて、例えばですね、今で言うと忘年会、新年会、これも会費1万円ぐらいで出たりするそうなんですね。これがだいたい忘新年会で100件近くあるという政治家の方もいらっしゃる。1人で100件近くまわらなきゃいけないというそういうことです。
あと香典や電報、例えば電報でも卒業式や入学式などは、これも100本近くあったりもするということですから、そういう意味では「そんなの必要じゃない」ではないか思うんですけども、一方で「(電報を)くれなくなったね、前はくれたのに」という方もいらっしゃるわけですよね。そういう意味では、有権者も政治家にあんまり求めないということを考えていかないといけないのかなと思います。
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(夏目みな美キャスター)今回の裏金問題。どの議員にどんな疑惑があって、その議員がどんな説明をして、私たち自身がその説明に納得したかどうか、次の選挙までしっかり覚えておいて、選挙の1票に投じなければいけません。

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