岐阜県関市が2000万円の補助金を出した「ご当地映画」をめぐり、トラブルが起きています。
ご当地映画をめぐり市と事業者がトラブル 内容や補助金2000…の画像はこちら >>
エメラルドグリーンの水中を優雅に泳ぐ鯉の姿がなんとも神秘的。ここは岐阜県関市の根道神社の脇にある通称「モネの池」です。(観光客)「石川県から来た。地元にはない風景」今から10年ほど前に印象派の画家クロード・モネの作品に、この池が似ているとSNSなどで話題となり、たちまち岐阜県内有数の人気観光スポットに。
しかし今「この池」を題材にした、ご当地映画「名もなき池」をめぐり、関市と事業者との間で「あるトラブル」が起きているのです。事の始まりは、おととしの春。市が観光PRを目的に映画の企画を募集し、今回は関市の刀鍛冶を主人公にした「名もなき池」を採用。
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市は、この映画を企画した兵庫県の会社「イロハスタンダード」に制作費として、おととし8月に補助金1000万円を支給。そして去年12月には公開の見通しが立っていないことを把握していながら「事業が達成できないと言えるほどではない」との判断で、追加で1000万円の補助金を支給しました。しかし、依然として映画の内容や補助金の使い道が示されておらず、問題になっているのです。
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この問題について、関市は今月11日…。(関市のホームページより)「映画の公開に関する件につきまして、補助金返還に向けて弁護士と協議を行っています」このように補助金の返還に向けて弁護士と協議を行っていることをホームページ上で市民に説明。
関市 森川哲也 副市長
そして、きょうの市議会では。(関市 森川哲也 副市長)「皆さまに、ご心配をおかけして改めて謝罪する。市から補助した2000万円は返還いただくよう、すすめていく予定」
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関市の森川哲也副市長と担当職員が議員に対し、今回の事態について公式の場で説明。市が「イロハスタンダード」に送った質問状への回答がなかったことや、混乱を招いたことなどを理由に、補助金の全額2000万円の返還を求めていくことを明かしました。(関市 産業経済部観光課 林清 課長)「関市に興味を持ってもらえる映画を期待していた。このような結果になり残念」
ご当地映画をめぐる今回のトラブル。イロハスタンダードは今月末から兵庫県と愛媛県の2か所で映画を公開するとしていますが、市は「内容を把握していないため、ご当地映画として認められない」としています。
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まさかの事態に、きょうの市議会を傍聴した市民は…。(市民)「がっかり。(2000万円を)返すだけの能力が会社にあるとは思えない」