御宿町の岩和田漁港で15日、地元住民らによる地域おこしイベント「岩和田みなと祭り」が開かれた。伊勢エビなど新鮮な魚介類を焼く香ばしい匂いが立ちこめる中、さまざまな海鮮料理や手作りのアクセサリーなどを販売するマルシェが軒を連ね、住民や家族連れでにぎわった。開催は2019年以来6年ぶり。
イベントは岩和田地区の住民らによる実行委員会の主催で、地域交流やにぎわい創出などが狙い。13年に初開催し、19年まで毎年実施していたが、新型コロナ禍などで途絶えていた。実行委員長の木原政吉さん(69)は「住民手づくりのイベント。自然豊かな御宿をもっと知ってもらえたら」と話した。
脂が乗ったキンメダイを丸ごと1尾使った煮付けが100品限定で1500円の格安で販売されたほか、10キロ分の伊勢エビを使ったみそ汁が600食無料で振る舞われ、来場者らは御宿で水揚げされた海の幸の数々に舌鼓を打った。
音楽や踊りのステージでは地元小学生らの合唱や、住民有志らの「房州御宿音頭」を披露。合唱団の小学4年の石田みうさん(9)は「緊張したが、歌えて良かった」と笑み。盆踊りで会場を盛り上げた「岩波会」代表の伊藤靖子さん(83)は「皆さんの協力でできた。若い世代に引き継いでいきたい」と話した。
このほか、町内に研修センター施設のある千葉工大(習志野市)の学生らによるロケット実験体験などもあり、人気を集めた。