千葉県成田市青山の住宅で13日夜、この家に住む70代の夫妻が何者かに切り付けられる殺人未遂事件が発生し、千葉県警は14日、成田署に70人体制の特別捜査班を設置した。特捜班によると、夫妻のうち妻は「変な人が入ってきて切られた」と話していて、特捜班は逃走した人物の行方を追うとともに、奪われた物がないか調べている。
特捜班によると、夫妻はいずれも首にけがを負い、出血していた。夫は会話ができない状態だった。ともに搬送時に意識はあり、命に別条はない。室内には血痕が広範囲に付着していて、争った形跡があるという。
13日午後6時50分ごろ、「あーうー」といったうめき声のような110番通報があり、警察や消防が出動。夫妻がけがをした状態で見つかり、病院に救急搬送された。
妻は「変な人が入ってきて切られた」という趣旨の話を救急隊員に話したという。窓ガラスが割られるなどの形跡はなかったが、一部無施錠だったという。
特捜班は住宅に侵入した人物が夫妻を切り付けた後、逃走した殺人未遂事件とみて、詳しい状況を捜査している。
現場は圏央道の下総インターチェンジから南西に約1・5キロで、畑と林に囲まれ、住宅が点在している地域。この住宅は片側1車線の道路に面している。14日未明、現場周辺には規制線が張られ、捜査員が鑑識作業などを進めた。