ウクライナ侵攻の影響かなり大きい。
ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は2025年3月10日、2020~2024年の世界の武器輸出・輸入量に関する調査結果を発表。輸入国ランキングで、ウクライナが1位になったことを明らかにしました。
世界の武器輸入国ランキング ウクライナが“仰天の増加率”日本…の画像はこちら >>ウクライナ空軍が運用するF-16(画像:ウクライナ空軍)
このSIPRI調査は、5年間の武器輸出・輸入を独自データで算出しています。それによると、ウクライナは、2015~2019年と比較した場合、なんと輸入量が9627%増で、ほぼ100倍に上昇。世界の兵器輸入量の約8.8%を占めることとなり、このランキングで長らく1位にいたインドを上回りました。
ウクライナで輸入量が激増した背景はもちろん、2022年2月に発生したロシアによるウクライナ侵攻です。
この侵攻は、世界各国の武器輸入を促進させる結果にもなり、兵器輸出国で1位のアメリカは兵器輸出のシェアを43%にまで増加させ、フランスも大きく躍進しました。ただ、ロシアに関しては当初の短期作戦になるという予想が外れ、ウクライナとの戦闘が長期化した関係もあり、輸出量を大きく落とす結果となっています。
日本に関しても、国際情勢の変化により武器の輸入量を増加させており、2015~2019年と比較した場合、93%増と2倍近く増え、世界6位にランクインしました。この増加についてSIPRIは「主に中国および北朝鮮との緊張関係によって促されている」と分析しました。
なお、アジア圏では、日本と韓国がアメリカの主要な武器購入国となっており、日本では97%、韓国では86%の輸入兵器がアメリカ製で占められています。