先発投手が50勝すればAクラス?気になるドラゴンズの“キーマン”を吉見一起氏に聞いてみた 【チャント!若狭敬一のズーム解析】

「今年こそ優勝だ!」3年連続最下位であっても、年が変われば、心機一転。ファンの期待は膨らむものだ。
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すでにキャンプが終わり、オープン戦がスタート。毎年、この時期はシーズン100勝する皮算用をしてしまう竜党も少なくない。希望的観測で未来を予想するのも楽しいし、現実的な数字に基づくリアルな予想もまた楽しい。
CBC
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私には皮算用をする上で、ずっと気になっている不思議な数字がある。
それは「どのチームもリリーフ(先発以外の中継ぎと抑え)に付く年間の勝ち星は合計約20個」というものだ。理由は分からないが、ほぼ毎年こうなっている。過去3年のリリーフ勝利数を見てみよう。
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全ての平均は23勝(小数点以下四捨五入)。特筆すべきは優勝と最下位にあまり差がないことだ。1位チームはリリーフに平均で年間25個の勝ちが付いている。2位は23勝。3位は20勝。4位は24勝。5位は22勝。6位は22勝。優勝と最下位の差はわずか3勝だ。では、先発勝利数はどうか。
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1位チームは平均56勝。2位は50勝。3位は51勝。4位は45勝。5位は40勝。6位は39勝。優勝と最下位では17勝もの差がある。もちろん、打線の援護は必要だが、順位には先発勝利数が大きく影響しており、50勝がAクラスとBクラスの分岐点と言えそうだ。では、どんな先発投手陣を形成する必要があるのか。
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過去3年のAクラスチームの共通点は2つあった。1つは規定投球回をクリアした投手が最低1人いること。そして、前年は戦力になっていなかった投手の台頭である。これには2種類あり、復活とブレイクがある。復活とは過去に活躍した投手の貢献。ブレイクとは新人や外国人、入団数年の若手の貢献だ。
去年、優勝の巨人では前年4勝の菅野智之が15勝と復活を遂げた。また、プロ4年間で通算1勝の井上温大が先発で8勝とブレイク。2位の阪神も前年1勝のジェレミー・ビーズリーが8勝し、ケガで2年間登板なしの高橋遥人が4勝と復活した。3位のDeNAはアンドレ・ジャクソンが規定投球回を投げて8勝、アンソニー・ケイが6勝と新外国人が当たった。
今年の中日に規定投球回クリア投手、復活投手、ブレイク投手はいるのか。沖縄キャンプを取材したCBC野球解説者吉見一起氏に聞いた。
「規定投球回を計算できるのは高橋宏斗でしょう。力がずば抜けています」と太鼓判だ。
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ブレイク投手については2人の名前が挙がった。「金丸(夢斗)です。モノが違う。
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本人はまだ7割くらいと話していたが、真っ直ぐが速くて強い。真っ直ぐを待っていたら、スプリットやカーブでバッターは空振り。そんな景色が浮かびます。今永(昇太・現カブス)そのもの。現役時代、僕はルーキーに対して『良いピッチャーだな。数年後にエースになるだろうな』と思った後輩は数人いましたが、『うわ!負けている』と感じたピッチャーはいませんでした。でも、金丸はそう思います。現役が被らなくて良かったです」と絶賛だった。
もう1人は新外国人のカイル・マラーだ。
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「ストレートがカット気味で速い。角度的に左バッターが打ちにくそうです。タイプとしては巨人の(フォスター)グリフィンと重なりました」
復活組では柳裕也に期待を寄せる。 「タイトルを獲った時のような完投、完封ではなく、少し出力を落として6回、7回を確実にゲームメイクするピッチングを1年間続けてもらいたいですね。井上(一樹)監督も期待していましたし、開幕から使っていくでしょう」
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中日が3年連続最下位から脱出し、Aクラスに進出するには先発投手が50勝。これがリアルな数字だ。やはり開幕前の皮算用は楽しい。
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