全国から寄贈された約2万体のひな人形を町中に展示する関東最大級のひな祭りイベント「かつうらビッグひな祭り」が22日、勝浦市で開幕した。市役所に隣接する市芸術文化交流センター「Kste(キュステ)」では計8千体のひな人形が一堂に会した。6年ぶりの開催となった同館ホールには5千体の25段特設ひな壇が設置され、華やかで圧巻の光景が訪れた人の目を楽しませている。3月3日まで。
2001年に始まった春の勝浦を彩る一大イベント。全国の家庭で飾られなくなったひな人形が市内全域に飾り付けられ、早春の港町が華やぐ。市観光商工課によると、昨年は約16万3900人が来場。22回目となる今年は3月3日までの10日間で20万人の人出を見込んでいる。
キュステのホールでは座席18列を高さ約5・8メートル、横幅約22メートルの特設ひな壇に見立て、さまざまな大きさや衣装の約5千体を並べた。壮観な光景に木更津市の幼稚園児、宮野明寧ちゃん(6)は「びっくり。ひな人形がいっぱいある」と目を輝かせた。エントランスには日本最大級の享保風雛(びな)や江戸時代などに作られた貴重なひな人形も特設展示された。
石段60段にひな人形約1800体が飾られる人気の観光スポット、遠見岬神社の石段前には記念撮影を待つ長い列ができたほか、覚翁寺山門前に約600体、国道の墨名交差点には約千体が飾られた。中央商店街では工夫を凝らしたひな飾りや催しを企画。23日と3月2日は、十二単(ひとえ)風の衣装を着て写真撮影ができる「なりきりお雛様」などのイベントも行われる。詳細はイベント特設サイトや主催の実行委公式インスタグラムで。