“AI技術”で電力需要↑政府の“原発回帰”鮮明に「経済競争力つけるため不可欠」 新潟・湯沢町ではデータセンター運転開始

2月20日、新潟県湯沢町でコンテナ型のデータセンターが運転を開始しました。AI技術の進展などにより、こうしたデータセンターの電力需要の高まりが予想されることから、政府は原発回帰の姿勢を鮮明に打ち出しています。
20日、武藤経産相と面会した国際原子力機関・IAEAのグロッシー事務局長。【武藤経産相】「柏崎刈羽原発の取り組みに対する率直な感想があれば、ぜひお伺いさせていただければ」【IAEA グロッシー事務局長】「私たちは、柏崎刈羽原発は再稼働の準備ができていると考えている」18日、柏崎刈羽原発を視察したグロッシー事務局長はこう話した上で「原子力を最大限活用する」とした政府の新たなエネルギー基本計画を実施するためには柏崎刈羽原発の再稼働が非常に重要になるとの考えを示しています。原発回帰を鮮明に打ち出す政府。その背景にあるのが…【石破首相】「すでに、海外では次世代のAI技術実現に向け、大規模なデータセンターと電力の確保を一体的に整備する動きが始まっている」AI技術の進展などによるデータセンターの電力需要の高まりです。
湯沢町でも20日、コンテナ型のデータセンターが運転を開始。【Getworks 林竜太朗 事業統括部長】「サーバー自体は色々な種類があるが、一番多いのは生成AIに使われるサーバー。コンテナは今、このデータセンターで110棟以上のコンテナが設置されている」【記者リポート】「水の音が聞こえますが、湯沢の雪どけ水を使ってサーバーの冷却を行っています」こちらのデータセンターでは、豪雪地帯・湯沢町の資源でもある雪を活用してサーバーの冷却を実施。ただ、冷却以外の部分で多くの電力を消費することに変わりはなく、消費電力の削減が大きな課題となっています。【Getworks 林竜太朗 事業統括部長】「データセンターの消費電力に関して、問題となることは最近のニュースでもある。いかに再々可能エネルギー、自然エネルギーを使って消費電力を下げながら必要な(AIの)計算力を得るかというところに注目して進めていく」こうした努力とともに、電力需要の増加に応えるために政府が注力しているのが、“脱炭素電源”と表現することが増えた原発の再稼働なのです。【石破首相】「データセンターの整備が加速するよう、これまで個別に進んできた電力インフラと通信インフラの整備を統合し、今後の取り組みの方向性を、今年6月をめどに具体化してください」政府が経済競争力をつけるために不可欠だと話すAI技術。それを支える電力をどうまかなうのか、原発再稼働を議論する上で重要な論点の一つとなっています。

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