調理師を養成する新潟市の専門学校が2月20日、一日限定のレストランを開きました。お客は生徒たちの保護者。学んだ技術の集大成、そして感謝の思いを料理で表現しました。
新潟市中央区にある『にいがた製菓・調理専門学校えぷろん』。20日に開かれたのは、生徒の保護者などを招いた一日限定のレストランです。準備はオープンの3時間前に始まりました。【齋藤正昂アナウンサー】「生徒たちが一年間の集大成を保護者に表するため仕込み作業を行っています」イタリア料理のフルコースを生徒20人で手分けをしながら用意します。【生徒】「付け合わせ。中にカボチャとジャガイモのピューレが入っている。学んだことを感謝と一緒に料理で出せたらなと思っている」メインの肉料理の火入れを担当するのは中野登生さん。【中野登生さん】「お肉の中にローズマリーという香草とみじん切りにしたニンニクを全体的に広げて、それを巻いたもの。焼き色がバチッと入ったほうがおいしいと思うので、焼き色に意識をして焼いた」料理班のリーダーでもある中野さんは自身の調理と並行しながら…【中野登生さん】「ここはこのままで頑張って、そしたらほのかさんはここでお願いします」限られた時間で仕込みを終わらせるために、もう一人のリーダー・三國南緒さんとともに全体の動きにも目を配ります。【三國南緒さん】「次のことを考えながら、動きながらという感じで大変。春から入社して社会人になるので、安心してもらえるよう頑張りたい」
約2時間かけ仕込みが終わると、息つく間もなく保護者などが来店。案内なども生徒みずから行い、お客をもてなします。なかには、リーダー・中野さんの兄の姿も…【中野登生さんの兄】「ちゃんと働けるかな、頑張れという気持ち」保護者たちに見守られながら、前菜から料理の提供がスタート。子どもたちの努力の成果を五感で楽しみます。【保護者】「おいしい。通ったかいがあるのかなと思う」調理や給仕など実際のレストランさながらに働く姿を見て、保護者は成長を実感していました。【保護者】「入学した時を思い出すが、同じ人なのかなというくらい成長していた。そこはすごく頼もしく感じた」そして、弟が火入れを担当したメインの肉料理を食べ中野さんの兄は…【中野登生さんの兄】「すごくいい火加減。こんな柔らかいお肉うまいなと思いながら食べていたので、褒めてあげたい」【中野登生さん】「『おいしかったよ』という一番うれしい言葉をもらって、仕込みの時から終わるまで頑張ったかいがあったなと感じたのでよかった。ふだん面と向かってお礼を伝えたりとかはしないので、料理を通して伝えられたことがうれしい」フルコースを通してお世話になった人たちに感謝の思いを伝えた生徒たち。最後にお土産のフィナンシェを手渡しました。【生徒】「頑張ります」【保護者】「うれしい。泣きそうだ」【三國南緒さん】「私のお母さんとお母さんの友達が来てくださって、『おいしい、おいしい』と泣いてくれた。おいしいものを届けるということを第一に考えて、社会人を頑張りたい」生徒は夢に向かって、春から新たな一歩を踏み出します。