サッカーアルビレックス新潟は2月15日、明治安田J1リーグ開幕戦を迎えました。横浜F・マリノスと対戦し、結果は引き分けとなりましたが、新生アルビの手応えを感じられる試合となりました。
15日、アルビの開幕戦が行われる日産スタジアムには、約7000人のアルビサポーターが駆けつけました。【サポーター】「ベースは変わらないと思うが、これから一年通して戦っていく中で、とりあえず開幕戦、どんな戦いを見せてくれるのかなという気持ち」【サポーター】「晴れの中で新監督のサッカーが見られるのはすごく楽しみ」【サポーター】「樹森監督の初陣なので、新しい新潟のスタイルを見せてもらって、勝ってくれたら一番うれしい」多くのサポーターが関心を寄せていたのが、J1初挑戦の樹森新監督のもと構築された新たなサッカー。【アルビ 樹森大介 監督】「何のためにボールを持っているのか、裏をとるためとか、ゴールに迫るため。良い状態になったときのアクションなど、回数を今年は増やしていきたい」ボールを保持するスタイルは維持しつつも、1カ月あまりのキャンプで植え付けたのは“縦への意識”です。
選手の約3分の1が入れ替わったチームでスタメンには“キャンプでよかった選手”をチョイス。昨シーズンプレーしていた選手を中心に、注目されていたキーパーは4年ぶりに期限付き移籍から復帰した藤田が選ばれました。開幕戦の相手は、すでに2日前にACLでチームをスタートさせている横浜F・マリノス。アルビは左サイドバック橋本を中心にキャンプで取り組んできた相手の背後への意識を感じさせるプレーで攻め込みます。守ってはマリノスの井上が上げたクロスを藤田が思い切りよく飛び出しパンチング。ピンチの芽を摘みます。すると、試合が動いたのは前半26分でした。橋本の前線へのボールを裏に抜け出した太田が収めてシュート!新生アルビがキャンプで取り組んでいたことが実を結び、先制に成功します。【アルビ 太田修介 選手】「チームとして狙っていたところに、橋本がすごく良いボールを出してくれた。ファーに転がせば絶対に入るという自信があったので、その通りになった」太田の開幕ゴールで波に乗ったアルビ。後半10分には舞行龍のロングフィードから奥村がシュート。こぼれ球に谷口。相手がクリアしたボールを藤原が競り合い、太田が拾ってシュート。さらには橋本が相手をかわしてゴールを狙い、波状攻撃を仕掛けます。約20秒の間に4本ものシュートを放ったものの、相手キーパーの集中した守備で追加点を奪うことができません。
その後は陣形を変えた相手に押し込まれる場面が増え、後半30分にPKを献上。藤田もコースは読んでいましたが、止められず同点に追いつかれ試合は終了。開幕戦は惜しくも引き分けに終わりましたが、チームは確かな手応えを感じていました。【アルビ 樹森大介 監督】「初戦ということで、緊張感がある中、選手たちはキャンプで準備してきたことをしっかりやってくれたなという意味では、非常に満足している」【アルビ 太田修介 選手】「もっとみんなで基準を高く設けてやっていけば、シーズン終盤に向かってどんどん成長していけるのではないかなと思うので、きょう出た自信というのを、どんどん次につなげていきたい」
「キャンプで積み上げたものが出た」と話した樹森監督。攻撃だけではなく、守備でもその成果が発揮されていました。それが“ハイプレスと周りの選手との連動”です。前線の選手が積極的にボールを追ってパスコースを限定し、その後ろの選手がボールを奪いきるシーンが多く見られました。試合を通して相手に許したシュートの数は4本。前半にいたっては0本に抑えていました。昨シーズンは失点数がリーグ5番目に多かったアルビに明るい兆しが見えそうです。次節は2月22日(土)、J1に昇格した清水エスパルスとアウェーで対戦します。