災害発生時に備えた「防災下着」が注目を集めている。大阪府の女性下着メーカー「HEAVEN Japan(ヘブンジャパン)」は那覇市内のデパートリウボウ2階に期間限定で出店し、防災バッグに小さく折り畳めて収納しやすいワイヤなしのブラジャーを紹介している。17日まで。
同社はこれまでに房総半島台風や熊本豪雨、昨年起きた能登半島地震の被災地に約2500枚の下着を届けてきた。SNSを通じて下着を求める声があり、企画担当の梅井佑希子さんは事前に備える重要性を痛感。「被災地では食料品などに比べて、『下着が欲しい』と言いにくい。届くまでに時間もかかり、もどかしさを感じた」と振り返る。
顧客を対象にした昨年の調査では、約8割の女性が「防災バッグに下着を備えていない」と回答した。理由は「下着を用意することに気付かなかった」「後回しになっていた」との声が多かった。
南海トラフ地震への危機感が広がり、防災への関心が高まっていると感じる一方で「下着を備える意識は足りていない」と指摘。「当たり前に着ける下着だからこそ、いつ起こるか分からない災害のために一人一人が忘れずに備えてほしい。自分で選んだ下着を備えることは、被災地での心の安定にもつながる」と呼びかけた。(社会部・末吉未空)防災バッグの下着「心の安定に」 大阪のメーカー、女性に呼びか…の画像はこちら >>