沖縄タイムス社は2025年も幅広い分野で事業を展開します。美術工芸、伝統・郷土芸能、表彰、出版文化、スポーツ、エンターテインメントなど多彩な企画を通じて県民と感動を共有する事業を実施します。7~9月には手塚治虫の代表作「ブラック・ジャック」の連載50周年を記念した展覧会「手塚治虫 ブラック・ジャック展」、11月には日本初上陸のクラシックエンターテインメント「ピアノ・バトル」を開催します。
「第76回沖展」は3月15日から30日までANAアリーナ浦添で開催。県内最大の総合美術・工芸公募展で、絵画や彫刻、書芸、織物など全12部門の作品を一堂に披露します。また昨年創設された「沖縄タイムスまんが大賞」の入賞・入選作品を同会場で展示します。
琉球芸能の保護育成を柱とする「沖縄タイムス伝統芸能選考会」は5月から那覇市のタイムスホールで実施。同選考会入賞者による「選抜芸能祭」や「芸術選賞受賞者公演」「飛輪の舞」「こども芸能祭」などの舞台で伝統芸能の裾野を広げ継承発展に寄与します。
70回の節目を迎える「全琉音楽祭」をはじめ、「タイムス全沖縄少年少女空手道大会」「全琉小・中・高校 図画・作文・書道コンクール」「おきでんシュガーホール新人演奏会」など、教育事業、音楽事業を引き続き開催します。
沖展 3月15~30日 12部門に800点 「まんが大賞」作品も
沖縄最大の美の祭典として県民に親しまれている「第76回沖展」をことしも開催します。絵画、版画、彫刻、グラフィックデザイン、書芸、写真、陶芸、漆芸、染色、織物、ガラス、木工芸の全12部門約800点の作品を一堂に展示。多彩な表現が観客を楽しませます。
また、併催イベントとして「沖縄タイムスまんが大賞」の入賞・入選作品を展示します。同賞は漫画の分野で新たな表現者を発掘する目的で2024年に創設されました。「はじまり」をテーマにプロ、アマを問わず、県内在住の中学生以上から181点の応募がありました。審査は県内外で活躍する漫画家のなかいま強氏、大城さとし氏、空えぐみ氏、編集者の島袋直子氏が務めました。入賞・入選した力作をぜひご鑑賞ください。観覧には沖展入場券の購入が必要となります。
◇会期 3月15日(土)~30日(日)の16日間
◇時間 午前10時~午後6時(入場は午後5時半まで)
◇会場 ANAアリーナ浦添(浦添市民体育館)
◇入場料 前売り大人千円、小中高生400円(当日は大人1200円、小中高生500円)
●沖縄県内最大の総合美術展・沖展オフィシャルサイト(https://okiten.okinawatimes.co.jp/cms/)
●沖縄タイムスまんが大賞(https://okinawatimes.jp/news/51209259/)
第70回全琉音楽祭 1月25日・沖縄市民会館 小中高大生の晴れ舞台
県内学校音楽の粋を集めた第70回全琉音楽祭(主催・県音楽教育研究会、沖縄タイムス社)は1月25日午後1時から、沖縄市民会館大ホールで開かれます。同音楽祭は、沖縄を代表する音楽家の故宮良長包氏を顕彰するイベントとして1956年にスタートし、ことし70回の節目を迎えます。情操教育の振興と学校音楽教育の向上を目的とし、その年度に顕著な成績を収めた県内の小学校から大学までの団体・個人を招いて舞台がつくられます。
「音色多彩」をテーマに出演校について、紙面報道や特設サイトの動画などで音楽祭を盛り上げていきます。児童生徒・学生の音楽に取り組む真剣な姿は感動的です。ぜひご来場ください。
入場料は大人1500円、小中高生500円。詳細は特設サイトで確認できます。
●第70回全琉音楽祭特設サイト(https://okinawatimes.jp/news/03972611/)
沖縄タイムス伝統芸能選考会 実演家育成に力
沖縄タイムス伝統芸能選考会は琉球古典音楽(三線・箏曲・笛・胡弓・太鼓)と琉球古典舞踊の継承、発展を目的に5月末から約3カ月間の日程で実施します。琉球芸能のあすを担う卵たちがタイムスホールの舞台で日頃の稽古の成果を披露。すぐ目の前で8人の選考委員が審査し、入賞者を選びます。
「新人賞」から挑み、合格すれば次回は「優秀賞」へ進み、「最高賞」「グランプリ」と続きます。10月には全入賞者が出演する「選抜芸能祭」を同ホールで開催。斉唱や独唱、合奏のほか、入賞者による地謡で琉球舞踊を披露します。
タイムス少年少女空手道大会 流派超え心身鍛練
「タイムス全沖縄少年少女空手道大会」は、空手道発祥の地・沖縄県で沖縄空手のさらなる普及と底辺の拡大、空手道を志す少年少女の心身鍛錬や健全育成を目的に開催しています。
各道場で熱心な指導に取り組む関係者各位の支援を受け本大会は、沖縄空手道の諸流会派が一堂に会し、演武を行う県内最大規模の少年少女空手道大会としてすっかり定着しています。
37回目を迎えることしも先人たちが伝承してきた「型」の習得に励む子どもたちが集い、元気いっぱいの演武を披露することを期待します。
「ブラック・ジャック展」7月18日から 手塚治虫のメッセージに迫る
漫画の神様と称された手塚治虫の代表作「ブラック・ジャック」の連載50周年を記念した展覧会「手塚治虫 ブラック・ジャック展」を7月18日~9月15日、那覇市の県立博物館・美術館企画ギャラリーで開催します。
戦後の数少ない娯楽の一つであった漫画の世界を切り開いた天才・手塚治虫がどのように「ブラック・ジャック」という作品を生み出し、何を伝えたかったのか。その本質に迫る全243話のうち500点以上の生原稿と手塚本人の創作道具や遺品などを展示します。
世界的に有名な天才外科医でありながら医師免許を持たず、黒いコートにちょうネクタイ姿と型にはめられることを嫌う主人公のブラック・ジャック。型破りなスタイルを貫き、手術という方法で命に向き合い続けた彼は、救った命の対価として法外な治療費を請求し、時に人間より動物の命を優先します。
戦後80年の節目を迎える今、自らも医師免許を持つ手塚治虫がブラック・ジャックという男を通して伝えたかった現代社会と医療、そして地球上の全ての命と人生に対するメッセージを見つめ直します。
32年ぶりに「新沖縄文学」 2月発行へ 短編小説や座談会収録
1949年に始まった沖縄タイムス社の出版の歴史でも特筆すべきが1966年から93年まで発行された「文化と思想の総合誌『新沖縄文学』」です。日本「復帰」を挟んだ激動の時期に、沖縄の文学や思想の研さんの場となり、論壇をリードしました。
その『新沖縄文学』をことし2月、32年ぶりに発行します。特集は、沖縄から本格的な小説の書き手を発掘してきた新沖縄文学賞が50回を迎えたことを記念した「沖縄文学の現在地」。第50回新沖縄文学賞を受賞した名和純さんの「ユナ」をはじめ、崎山多美さん、目取真俊さんの短編小説、第46回野間文芸新人賞を受賞した豊永浩平さんのエッセー、小説家や研究者による座談会などを収録し、沖縄文学の足元を探ります。
もう一つの特集は「戦後80年への視座」。沖縄戦の記憶を軽視するように南西諸島の軍事化が進む中、継承や表現などの視座から、どのように戦後80年に向き合うかを考えます。
そのほか兼島拓也さんの戯曲「花売の縁オン(ザ)ライン」、大白小蟹さんの書き下ろし漫画、写真やエッセー、詩歌、時評を掲載。価格は2200円(税込み)。県内外の書店(インターネット含む)で販売します。電子書籍も期間限定で販売予定です。
他にも『沖縄さかな図鑑』の著者、下瀬環さんによる『沖縄まぐろ図鑑』(仮)など沖縄の歴史・文化・自然を伝える本を刊行します。
世界で25万人動員 「ピアノ・バトル」 11月3日 観客が勝敗決定
ドイツや韓国など世界各国3千回の公演で25万人の動員を誇り、日本初上陸のクラシックエンターテインメント「ピアノ・バトル」を11月3日、沖縄コンベンションセンター劇場棟で開催します。
それぞれ黒と白のスーツに身を包んだ2人のピアニスト、ポールとアンドレアスが超絶技巧対決や名曲対決など全5ラウンドで対決し、勝敗を観客が決める新感覚のコンサートです。リスト「ラ・カンパネラ」やベートーヴェン「エリーゼのために」など誰もが一度は聞いたことがある名曲からレディ・ガガなどのポップスまで、目隠しや卓球をしながら演奏するなど、手に汗握る5番勝負をお楽しみください。
沖縄タイムス社の年間イベント
展覧会・公演
2月 沖縄県書作家協会木筆會書道展
3月 沖展
5月 龍賓曹源書道展
6・12月 沖縄写真連盟展
7月 手塚治虫 ブラック・ジャック展
11月 ピアノ・バトル
教育
通年 タイムス就職フォーラム
1月 全琉音楽祭
2月 しまくとぅば語やびら大会
6月 おきでんシュガーホール新人演奏会
9月 全琉小・中・高校 図画・作文・書道コンクール
11月 沖縄県新聞スクラップコンテスト
芸能・祭り
3月 沖縄芸能協会新春公演
3月 さんしんの日
3月 沖縄タイムスこども芸能祭
4月 男性舞踊家公演「飛輪の舞」
5月 沖縄タイムス芸術選賞受賞者公演
5月 沖縄タイムス伝統芸能選考会(~8月)
9月 名護市青年エイサー祭り
10月 うるま市エイサー祭り
10月 沖縄タイムス選抜芸能祭
10月 全島獅子舞フェスティバル
11月 沖縄タイムス伝統芸能選考会贈呈式・祝賀会
12月 沖縄新進芸能家協会定期公演
表彰
2月 沖縄タイムス学術・出版三賞(伊波普猷賞、新沖縄文学賞、沖縄タイムス出版文化賞)贈呈式
2月 沖縄タイムス芸術選賞贈呈式
3月 沖縄タイムス教育賞贈呈式
7月 沖縄タイムス賞贈呈式
10月 タイムス地域貢献賞贈呈式
緑化事業
1月 沖縄県盆栽連合展
1月 全沖縄つばき展
1月 「花のカーニバル」(~5月)
3・6・10月 沖縄市 大植木市
3月 春のガーデニングセミナー
3月 春のらん展示会(北部)
3月 おきなわブーゲンフェアin東南植物楽園
4月 全沖縄らん展示会
4・12月 グリーンフェスタ大植木市
5月 全沖縄盆栽展
10月 秋のガーデニングセミナー
囲碁・将棋
1月 新春囲碁最強戦
2月 沖縄県女流アマ囲碁選手権大会
2月 沖縄こども囲碁大会
4月 朝日アマ囲碁名人戦
5月 文部科学大臣杯少年少女囲碁大会県予選
6月 全日本アマ将棋名人戦沖縄県大会
8月 沖縄本因坊戦
11月 サンレー杯・オール沖縄囲碁団体戦
各種講座
2月 DIYライフフォトコンテスト
4月 DIYのススメ
7月 親子ふれあい手づくり広場
住まいの展示会
10月 沖縄県トータルリビングショウ
ふるさと元気応援企画
1月 やんばるの物産展
2月 伊平屋観光・物産フェア
12月 久米島観光と物産フェア
スポーツ
1月 タイムス杯争奪総合卓球個人選手権大会
1月 沖縄県中学校新人卓球選手権大会
1月 KBC杯全沖縄高等学校冬季バレーボール選手権大会
2月 てだこウォーク
2月 タイムス杯争奪全沖縄ソフトテニス選手権大会
2月 沖縄県中学生新人駅伝競走大会
2月 タイムスレディースカップ争奪ボウリング大会
4月 伊江島一周マラソン大会
4月 ORCA残波岬駅伝大会
4月 沖縄タイムス旗争奪ボウリング大会
4月 沖縄県高等学校ボクシング春季大会
4月 春季軟式野球中央大会
4月 うるま市長杯中学校軟式野球選手権大会
4月 タイムス杯争奪沖縄県サッカー選手権大会(天皇杯全日本サッカー選手権大会県予選)
5月 タイムス杯争奪総合体操競技大会
5月 沖電工杯争奪幼少年剣道錬成大会
5月 全日本レディースソフトテニス沖縄県予選
5月 沖縄陸上競技選手権兼国体選考会
6月 沖縄プラント工業杯争奪沖縄県小学生ハンドボール大会
6月 沖縄県知事杯争奪ボウリング大会
6月 沖縄県学童軟式野球大会地区予選(沖縄タイムス販売店会ワラビー杯)
7月 タイムス全沖縄少年少女空手道大会
7月 おきでん旗争奪・沖縄県学童軟式野球大会
7月 タイムス杯弓道大会
7月 沖縄ジュニアゴルフ選手権大会
7月 タイムス杯争奪全沖縄ゴルフ選手権大会
8月 タイムス杯クラブ対抗水泳競技大会
8月 全沖縄ジュニア陸上競技選手権大会
8月 コザ信金杯学童軟式野球大会
8月 北部地区中学校新人野球大会
9月 全日本卓球選手権大会県予選(カデットの部)
9月 沖縄県高等学校野球秋季大会
10月 久米島マラソン
10月 秋季軟式野球中央大会
10月 全沖縄高等学校対抗ボウリング選手権大会
11月 尚巴志ハーフマラソン
11月 ツール・ド・おきなわ
11月 いぜな88トライアスロン大会
12月 NAHAマラソン
12月 沖縄県男子総合駅伝競技会
12月 KBC学園杯争奪沖縄県中学校新人軟式野球大会
12月 ミニバスケットボール タイムスワラビーカップ
12月 国頭トレイルランニング大会
※日程は変更となる場合もございます。「ブラック・ジャック展」や日本初上陸「ピアノ・バトル」 沖縄…の画像はこちら >>
「沖縄タイムスまんが大賞」入選作品の一部
沖縄タイムス伝統芸能選考会入賞者公演「選抜芸能祭」で、幕開けの古典音楽斉唱を演奏する新人賞入賞者ら=2024年10月5日、那覇市・タイムスホール
第6回全琉音楽祭最終日の中学校の部、「めぐる春」を合唱する那覇中学校=1961年、那覇市久茂地の旧タイムスホール
タイムス全沖縄少年少女空手道大会の開会式で演武する子どもたち=2024年7月21日、那覇市・県立武道館
ブラック・ジャック展 (c)Tezuka Productions
新沖縄文学96号
ピアノ・バトル (c)Mathias Bothor