戦後80年の2025年、沖縄タイムスは多彩な新企画を始めます。今なお影を落とす沖縄戦について考え、二度と「鉄の暴風」を吹かせないための報道に取り組みます。県内で進む「人口格差」、大型テーマパーク開業の効果や課題も掘り下げ、あすの沖縄社会を模索します。
「鉄の暴風」 沖縄社会に影
戦争をようやく生き延びても、人々の心の中の戦は終わらなかった。傷はうずき、体験者だけではなく子や孫の世代、そして戦後の沖縄社会全体に濃い影を落とした。目に見える数々の問題の背景には「鉄の暴風」があったのではないか。人と社会の傷に、どう向き合っていくか。戦後80年の節目の年に、連載を通して考える。タイトルは、戦後の起点である収容所で生まれた「屋嘉節」の歌い出し「悲(なちか)しや沖縄(うちなー) 戦場(いくさば)になやい」から。(社会面に掲載)
18紙連携 戦争体験を共有
戦争体験を直接耳にする機会がますます少なくなっている。沖縄タイムスの呼びかけで全国の18新聞社が連携し、各地の体験者の証言を共有して掲載する。地上戦に加え、空襲や原爆による被害、目の当たりにした肉親の死など、1945年の「あの時」を伝える。(社会面に掲載)
人口減少 地域の現状追う
戦後増え続けた沖縄の人口は減少に転じた。小規模離島や本島北部などでは都市部への流出が止まらず、一部では行政機能さえストップしかねない状態だ。性別や年齢の偏りも大きく、社会経済にさまざまなひずみをもたらしている。「人口格差」の現状を追い、地域振興の在り方を探る。(総合面に連載)
ジャングリア 期待と課題
大型テーマパーク「ジャングリア」が来年夏に開業する。県内を含む全国の企業が投資し経済波及効果に期待が高まると同時に、渋滞やごみ処理など課題も指摘される。魅力的で持続可能なテーマパークをどう築くのか、奔走する関係者や地元の動きを追う。(経済面に掲載)
沖縄戦前 芸能の変容考察
沖縄戦へ向かう時局は芸能にどのような影響をもたらしたのか。琉球処分後の「大和世」における組踊や沖縄芝居など伝統芸能の変容の軌跡、西洋音楽の受容・教育の歩みなどをひもとき、芸能の表象と人々の意識の変化を考察する。(芸能面に掲載)
琉球弧 人々の軌跡たどる
琉球処分を契機に日本軍の配備や徴兵制度の導入が進み、アジア太平洋戦争では本土の「捨て石」とされた沖縄。戦後80年の節目に平和思想の原点を見つめ、奄美大島から沖縄、台湾に連なる琉球弧の人々が歩んだ戦後と米軍、自衛隊基地の強化が進む現状を考える。(文化面に掲載)
飛躍期待 若手選手に迫る
キングス、FC琉球、沖縄SV、コラソンなど県内プロチームで、2025年の飛躍が期待される若手選手にスポットを当て、魅力に迫る。(スポーツ面に掲載)戦後80年 多彩な企画【2025年新連載のお知らせ】の画像はこちら >>