今ドキ家族の「お墓」問題 ニーズ高まる合葬式墓地や納骨堂 「面倒をみる人がいない…」多様化する供養のかたち

年末年始、家族が集まると「お墓」の問題に話が及ぶかもしれません。墓の管理、その負担がほとんどないという供養について調べました。
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(70代)「ことし8月に墓じまいをすませた。跡取りがいないから。(墓じまいする前は)冬は葉っぱがすごいし、管理が大変だった」(80代)「親が作った墓だから大事にしていこうと」(50代)「墓じまいは今のところ考えていない。(家族で)話し合うのは大切かなと」自分の入る墓をどうすべきか…。悩ましい問題です。
仏壇や墓石販売の大手「はせがわ」が、ことし実施した直近5年以内に墓を購入・改葬した600人への「お墓の実態調査」。半数ほどが樹木葬や納骨堂など、維持・管理に後継者が不要な「永代供養型」の墓だったということです。
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(60代)「檀家になっている寺の集合の所に両親のお骨は納めた。(墓を建てることは)自分自身も考えていない。お墓を買うのもお金がかかる」(70代)「(納骨堂は)みんなお寺がやってくれるから楽。いつまでも子どもに頼れない」
さて、ここは…。(脇田亜彩香記者)「すごい数のお釈迦様が照らされていて、神秘的な空間です」
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名古屋・大須にある万松寺の「納骨堂」です。2900基を安置することができ、価格は52万円から。他にも違う特徴のある納骨堂が7つあり、全体では半分ほどが契約済みだと言います。(万松寺広報 加納佑李奈さん)Q墓じまいをする人は増えている?「ほぼ毎日お問い合わせを頂いております」
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墓はもたずに「納骨堂」があれば十分という声は年々大きくなっているようです。
(万松寺広報 加納さん)「こちらが当寺で一番最新の納骨堂です」5階建ての万松寺は2021年には最上階にある住職の部屋まで改築して8つ目の「納骨堂」にしました。高まる要望に応えるべく新たに1000基を納めることが出来るように。
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中には仏像におりん、電気式の線香などが設置されていて、毎日朝晩の2回、僧侶がお経をあげしっかりと供養します。この納骨堂に納めるには1基180万円から520万円とサイズで価格は異なっています。
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こちらのタイプの納骨堂は、訪れた遺族は「顔認証システム」でチェックされたのち「参拝室」に入ります。すると故人の遺影が浮かび上がりスムーズ偲ぶことができるようになっているとのこと。
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(万松寺広報 加納さん)「墓じまいを検討されている方は墓守がいないことを不安に思っている方が多いので、そういう点で納骨堂を考えてくれる方が多い」このように従来の一般型の墓へのこだわりはないという人たちの供養のスタイルは多様化しています。
(名古屋市みどりが丘公園 今井秀実管理課長)「こちらがみどりが丘公園の合葬式墓地です。現在、全体で約900体の方が眠っています」名古屋市が管理する約60ヘクタールの墓地公園。桜や梅の木などを墓標に見立て、芝生の下に共同で遺骨を納める「合葬式墓地」があり、人気を集めています。
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(今井管理課長)「合計1500体の募集を行って、その2倍の約3000体の申し込みがあった」去年11月から利用開始となったこの名古屋市営の合葬式墓地は、それぞれの遺骨を袋に入れて納める「共同埋蔵墓」と、夫婦や家族単位で2体まで納められる「個別埋蔵墓」の2種類があります。人気の理由は…。
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(今井管理課長)「一般墓地の場合だと墓の掃除をしたり、草をむしったり、いろいろ手間がかかるが、合葬式墓地の場合は管理者がやるので、その分皆さんの負担が少ないと思う」
使用料は、「共同埋蔵墓」は名古屋市民ですと12万円で、市民以外は14万4000円です。「個別埋蔵墓」は、市民が20万円で、市民以外は24万円。いずれも年間の管理料は不要です。
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この墓地公園には「一般型の墓」もあり、使用料だけで最低でも48万円ほど必要です。(今井管理課長)「60代とか若い方でも子供たちに面倒をかけたくないと、合葬式墓地を選ぶ方もたくさんいる」
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23日、共同埋蔵墓で手を合わせていた方に聞くと…。(70代)「ここの敷地のお墓だったが、私も年をとって、もうみていく人がいないから思い切ってこちらに移した。広々としていて、中に入っている者も許してくれるんじゃないかなと思う」
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時代とともに多様化する墓のかたち…。名古屋市によると、みどりが丘公園内の一般型の墓を返還する市民は年々増える傾向にあることが「合葬式墓地」をもうけた理由だと言い、現在も利用希望者を募集中です。(今井管理課長)「いろんな選択肢があるので、ご家族でよく話し合って、一番望まれる、希望される永眠の形を選択してくれるといいなと思う」

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