3億円のマグロ釣り上げた船長 青森・大間から出航も漁船転覆して行方不明 5年前の初競りで史上最高値

19日午後8時ごろ、青森県大間町の大間漁協から青森海上保安部に、2人が乗ったマグロ漁船「第28光明丸」(4・9トン)が帰港しないと連絡があった。海保によると、大間埼灯台沖で同船とみられる転覆した船を発見、船員1人の死亡が確認された。船長の藤枝亮一さん(70)の捜索を続けている。藤枝さんは同船で2019年1月に278キロのクロマグロを釣り上げ、初競りで3億3360万円の史上最高値が付けられたことで知られる。
海保によると、漁船は太平洋沖でのマグロ漁を終え、戻るところだった。死亡が確認されたのは須藤愛教さん(55)。海上で意識を失っている状態で発見された。見つかった第28光明丸は、天候悪化により位置が分からなくなったが、20日午後0時50分頃、同船とみられる転覆船が見つかった。
同船は19日午前1時に出港して同日午後5時に戻る予定だった。午後6時45分ごろに位置が確認されたのを最後に連絡が途絶えた。現場付近の午後8時ごろの天候は風速約7メートル、波の高さ約1メートルだった。
同町は「大間マグロ」として日本有数のマグロの産地として知られる。藤枝さんは漁師歴24年。初競りで史上最高値を記録した際には、スポーツ報知の取材に「地元の仲卸業者から落札を知らされましたが、3億と聞いて、ケタを間違ったのか、と思いました。驚いてます」と喜びを語っていた。
19年の1月5日に初競りで落札されたマグロは、4日に竜飛崎沖の津軽海峡でかかったものだった。大間漁協によると、転覆した第28光明丸の19日の出港は「初競り用のマグロを捕りに行くためではない」という。

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