任期満了に伴う知事選(来年2月27日告示、3月16日投開票)で、現職の熊谷俊人氏(46)は16日、千葉市中央区で記者会見し、再選を目指して無所属で出馬すると表明した。熊谷氏は「再び立候補することを決意した。この4年間の歩みを止めることなく、県民の皆さまを災害や犯罪から守り、さまざまな悩みなどについてしっかり支えたい」と述べた。
熊谷氏は防災をはじめとした危機管理強化や千葉経済圏確立など「県政ビジョン」と称する8項目の公約を公表。デジタル化を踏まえた公文書管理条例の制定を明言し、幹線道路など交通インフラの整備も掲げた。婚活以前の出会いの場をつくる「若者が仲間に出会える千葉県」も打ち出し、防犯では「匿名・流動型犯罪グループ」など新たな犯罪形態への対策強化を推進するとした。
前回の知事選で示した県政ビジョンを「9割以上着手、または成果が出ている」とした上で「自己採点はしない。点数をつけるのは県民」と指摘。県議会との関係では「二元代表制の一翼としてそれぞれ選ばれている」と前置きし「各会派との信頼関係を大事にして、次の4年間の県政運営を後押ししていただきたい」との認識を示した。
熊谷氏は神戸市出身で早大卒。千葉市議を経て2009年6月の同市長選に立候補し、全国最年少市長として31歳で初当選した。3期目の任期途中の21年3月に辞職して知事選へ出馬し、自民党推薦の候補ら7氏を破り、初当選を果たした。
知事選には無所属で新人の元船橋市議、門田正則氏(77)が出馬を表明している。
任期満了に伴う千葉市長選も来年3月2日告示、16日投開票の日程で実施されることが決まっており、前回21年同様、知事選と市長選が同じ日に実施される。市長選には現職の神谷俊一氏(51)=1期=が立候補を表明している。