SNS・値上げで加速する“年賀状離れ” 年賀ハガキ発売日には長蛇の列・人気バイトだった区分作業…いま売れているのは“年賀状じまい”の商品?

今年も残すところあと半月ほど。12月15日に年賀状の受付が始まりますが、近年は年賀状を送ることをやめる“年賀状じまい”が加速しているようです。
【記者リポート】「新年を祝う文化やコミュニケーションツールの一つとして重要な役割を果たしてきた年賀状について、街の人はどのように感じているのでしょうか」【30代】「メールとかでやりとりできるので、紙を使う理由がないのかなと」【70代】「LINEとかSNSでやることが多くなっているので、書くのは少し面倒くさい」【20代】「(年賀状は)出していない。LINEとかで送っちゃう」年賀状のかわりにSNSなどで手軽にやり取りする人が増えている一方で…【街の人】「去年は出した。手書きで絵を描いて、友達に出して喜ばれたらうれしい」手書きだからこそできる工夫を楽しむ人もいました。年賀ハガキなどを販売する企業が20代以上の男女600人行った調査では、去年、年賀状を出さなかった人が半数以上を占めています。年賀状を出す人の割合は、年齢が高くなるほど増え、出さない人の割合は若年層ほど多くなっています。
年賀ハガキの発行枚数も年々減少し、年賀状離れが進んでいますが、今から40年以上前の郵便局では、販売開始に合わせ長蛇の列が。飛ぶように年賀ハガキが売れていました。【お客】「100枚!」さらに、受付開始日にはくす玉を割ってお祝い。専用の巨大なポストに次々と年賀ハガキが投函されていきます。そして、年賀ハガキの区分けする作業をする場所では…【記者リポート】「新潟中央郵便局では、年賀状の引き受けがピークとなり、区分け作業で大忙しです」年末のアルバイト先として学生に人気のスポットとなっていました。この作業は徐々に機械化が進んでいます。一方、今も変わらず人々を楽しませているのが、1949年に始まった年賀状のお年玉くじ。かつては一等の当選者に商品を贈呈する式典も!1982年の一等は大きなオーディオ機器。1991年には、アナログテレビが賞品に。どこか懐かしさを感じるのは、新聞紙を広げた場所で絵の具などを使って年賀状に思い思いの図柄を刷る光景。「子どもとか友達に送って喜ばれるのも楽しい」「これも年中行事の一環」パソコンの普及で、徐々にその様子も様変わりしていきます。今はバイクが主流の配達も、かつては自転車が活躍。各家庭へ懸命に年賀状を配達していました。
ただ、今年10月に郵便ハガキの値段が63円から85円に値上げされたことで、年賀状離れは加速しているようです。生活雑貨や文具などを販売する新潟市内のお店では…【記者リポート】「様々な種類の年賀状が置いてある年賀状売り場。この売り場の一角には、来年から年賀状を出さない、いわゆる年賀状じまいを伝える年賀状も置かれています。また、年賀状じまいを伝えるためのシールは在庫がなくなり、別のシールが置かれています」今年は、年賀状をやめることを伝えるいわゆる“年賀状じまい”のための商品が売れていると言います。こちらの店舗では、年賀状に貼る年賀状じまいのシール約50袋が販売を開始した11月下旬から2週間ほどで売り切れたということです。この日も年賀状じまいのための商品を買い求める人の姿が。【客(80代)】「年賀状じまいをしようと思って。(Q.なぜ?)年賀状じまいのハガキが来るから、私もしようかと思って。郵便料金の値上がりも絡んでくるから」SNSの普及、そしてハガキの値上げなどにより、年賀状離れが進むことが予想されますが、平安時代から続くとされる年始の挨拶…年賀状の文化は形を変えても大切にしたいものです。

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