新潟県三条市は、第20回三条市美術展の入賞作品のうち、2点の入賞を取り消したと発表しました。入賞が取り消された2点の作品は一昨年に本人が出展し、入賞している作品と酷似していました。
入賞が取り消されたのは、写真部門と洋画部門にそれぞれ応募し入賞した、いずれも県内在住の男性2人の作品です。
三条市美術展は毎年この時期に、日本画・洋画・彫刻・工芸・書道・写真・版画の7部門で県内から作品を公募していて、その中から入賞作品を決定。今年は県内から283点の応募があり、入賞作品を含め10月19日から22日までの4日間一般公開していました。
男性2人はこのうち写真部門に人物画像を、洋画部門に風景画をそれぞれ応募し、写真部門では最高賞にあたる三条市展賞、洋画部門では優秀賞を受賞して、賞金と賞状を受け取っていました。
三条市によりますと、美術展最終日の午後3時頃、三条市美術展の運営委員の数人が、過去の入賞作品が記載されている目録を見ていた際に、一昨年、男性たち本人が応募し、入賞した作品と今回の作品が酷似していることに気づいたということです。
市側が本人たちに確認をしたところ、「同じ作品ではない」と否定。しかし、運営委員会は酷似している個所の多さから類似作品であると判断し、入賞を取り消しました。
三条市は作品を審査する際、各部門のそれぞれ審査員を一人ずつ配置し、審査をしていましたが、この審査体制には問題はなかったとしています。
三条市では今後、応募要項にどのような作品が盗作・類似作品に当たるのかなど詳細を記述することを検討しています。