13歳で拉致された横田めぐみさん 帰国果たせぬまま60歳に…救出へ活動続ける同級生にも焦り 来年こそは「お帰り」を

13歳のとき、新潟市で北朝鮮に拉致された横田めぐみさんは10月5日、60歳の還暦を迎えました。帰国を祈り、毎年チャリティーコンサートを開いている同級生にも焦りがにじんでいます。
【横田めぐみさんの母・早紀江さん(1997年10月)】「思い出す。いつもこんなものを囲んで、みんなでにぎやかに食べていたからね。でも、どこかに生きていたことが分かっただけでもよかった」横田めぐみさんが北朝鮮に拉致されたことが明らかになった1997年。両親は娘の居場所が分かったことに大きな希望を抱き、ケーキを囲んでいました。【横田めぐみさんの母・早紀江さん(1997年10月)】「こんなおいしいケーキは食べられないかも知れないけれど、北朝鮮にこのまま持って行ってあげたいね」33歳の誕生日を祝ったこの日から27年。両親の期待に反し、めぐみさんは帰国を果たせないまま還暦を迎えました。【横田めぐみさんの母・早紀江さん】「お父さんがいたころは、よくケーキも買って色々したが、もうむなしい。そういうことをすること自体が」娘を救い出せない現状に、むなしさを口にするようになった早紀江さん。その早紀江さんを支え、救出活動を続けているのは、めぐみさんの同級生です。
【横田めぐみさんの同級生 池田正樹さん】「本当はチャリティーコンサートも『お帰りなさい』で会場を予約して、『お帰りなさい』でパンフレットを作った」再会を祝うことができないまま今年で14回目を数えたコンサート。壇上に上がった人たちは、それぞれの言葉でめぐみさんへの思いを語りました。【曽我ひとみさん】「60歳、本当にどんな姿でいるのか想像もつきません」【横田めぐみさんの同級生 小栗武さん】「一般的に還暦であれば、これから第2の人生というふうに言われるが、本当の意味で第2の人生を日本でお母様や(弟の)哲也さんや拓也さんと一緒にゆっくりとゆったりと過ごしていただきたい」
コンサートの最後には「翼をください」を合唱。その歌詞に重ねるのは、めぐみさんの思いです。【横田めぐみさんの同級生 池田正樹さん】「(歌詞の)『悲しみのない自由な空へ翼はためかせ行きたい』『子どものとき夢見ていたこと今も同じ夢に見ている』というのは横田さんの思い。そういう思いで歌った」会場全体で再会を誓う一方で、ヴァイオリニストの同級生・吉田直矢さんは、会を重ねる中で歯がゆさを感じています。【横田めぐみさんの同級生 吉田直矢さん】「もちろん皆さんの応援の気持ちは届いてくるが、世論喚起コンサートをやっていても、解決に直接結びつかないということを感じながら、きょうも演奏した」解決を願う運動が政府の具体的な行動に結びつかない焦りを感じながら、同級生は来年こそ、「お帰りなさいコンサート」となることを信じて活動を続けます。【横田めぐみさんの同級生 池田正樹さん】「早紀江お母さんは、あと1年4カ月で90歳。早急に帰ってきてほしい」

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