【動画あり】いすみ鉄道で脱線、全面運休に 通学高校生ら乗客104人けがなし 運輸安全委が調査官派遣

4日午前8時10分ごろ、いすみ市苅谷付近で、走行中のいすみ鉄道の車両が脱線した。通学時間帯で、県立大多喜高校の生徒ら104人が乗っていたが、運転士1人を含め、けが人はなかった。全線で終日運転見合わせとなった。5日も運転再開のめどは立っておらず、バスで代替輸送を行う。国の運輸安全委員会は事故原因を調べるため、現地に鉄道事故調査官2人を派遣した。いすみ鉄道の脱線事故は2013年12月以来。
いすみ鉄道や国土交通省によると、脱線が確認されたのは、4日午前7時45分大原発の上総中野行き下りの2両編成。国吉-上総中川間を時速約42キロで走行中に、異音と揺れがしたため、緊急停止措置を取った。点検確認して脱線が分かった。1両目後部の車輪と2両目全体の車輪が線路から進行方向の左側に外れていた。踏切を過ぎて間もなくの場所だったという。
乗客は車両の扉からはしごを使って脱出。高校生らは代替バスで移動した。
約3時間の現地確認後に取材に応じた調査官は原因について「まだ分からない。これからデータを調べて分析する」と答えるにとどめた。脱線との因果関係は「不明」だが、2本のレールのうち、進行方向左側のレールが外側に傾いていた。調査官は「脱線した結果、レールが倒れることもある」と説明した。
いすみ鉄道は大原駅(いすみ市)と上総中野駅(大多喜町)間の26・8キロを運行し、自治体も出資する第三セクターのローカル線。

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