“消えた言葉”「スッチー」「派手婚」「テレカ」当たり前だったけどもう伝わらない? 東海地方のみなさん「でらむっ」「チェリーする」の意味わかりますか?

時代とともに移り変わる「言葉の使われ方」。1960年に発刊された三省堂国語辞典。今を映す国語辞典を編集方針とし、日常生活でよく使われる言葉を中心に掲載してきました。
“消えた言葉”「スッチー」「派手婚」「テレカ」当たり前だった…の画像はこちら >>
2022年に発売された最新刊では、実に3500語が新たに登場しました。一体どんな言葉が加わったのか。
例えば…インターネットショッピングで物やサービスを購入する際の行為を表す言葉は…「ポチる」。子どもなどが、激しく泣き叫ぶ様子を表すのは…「ギャン泣き」。コロナ禍で密を避けるためなどの目的で、オンラインで行われるWebのセミナーは、略して…「ウェビナー」。その他「秒で」「リアタイ」「きょうイチ」「即完」「完コピ」「ルッキズム」などなど、皆さんも最近よく聞いたり、使うようになったりした言葉も多いのではないでしょうか?
CBC
こうして新しい言葉が登場する一方で、消える言葉もあるんです。
去年、三省堂から発売された「消えたことば辞典」。累計販売はなんと2万部!SNS等でも話題になっているんです。
CBC
過去80年間で9回改訂された「三省堂国語辞典」から、消えた1000の言葉が掲載されています。例えば、費用をかけた派手な結婚式を指す「派手婚」や公衆電話の必需品だった「テレカ」、今はCAと呼ばれる「スッチー」など、どれも当たり前に使われていた言葉たちが。
CBC
CBC
街で聞いてみると…
(10代)Q:“スッチー”とは?「芸人さん?ぜんぜん知らない」「ゆるキャラの名前?」(20代)Q:“トラバーユ”とは?「ベルサイユのばらみたい。親ももう使っていないから、聞きなじみのない言葉ばかり」(50代)Q:“レーザーディスク”とは?「カラオケのやつ、よく歌いに行った」(記者)「辞書から消えてしまったんです」(50代)「え~なくなるのは寂しい。その時代の先端だった言葉だと思うので、残していってもらいたい」
時代によって、いつも変わり続けている言葉。CBCテレビは、今までにも時代ごとに言葉文化を取り上げてきました。
今から30年前(1994年)のニュース番組では、若者たちが普段どんな言葉を使っているのか、インタビューしていました。
(男性)「こくる」(番組スタッフ)「何?『こくる』って?」(街の人)「告白すること」(番組スタッフ)「秘密を?」(男性)「いや、『愛しているよ』とか」
今でも使われている言葉ですが、この時代から使われ始めたようです。
さらに、東海地方の若者が使っている言葉を集めた本が話題になりました。本にはこの時代に使われていた、265の地元の若者言葉が掲載されていました。
CBC
どんな言葉があったかというと…例えば「でらむっ」。
〈使い方〉(人物A)「ごめんね~」(人物B)「俺なんか30分も待っとったんだぞ!でらむっ!」【でらむっ】→東海地方の方言「でら」と「むかつく」の“合体語”を短縮したもの=「非常に腹が立つこと」。
CBC
その他には…「チェリーする」。〈使い方〉(人物A)「ごめん、寝坊した」(人物B)「時間ないから早く!早く!」(人物A)「もうタクシーで行こう」(人物B)「タクるよりもチェリーの方が早い!チェリーにしよう、チェリーに」【チェリーする】→名古屋の地下鉄「桜通線」に乗ること。桜からチェリー。
CBC
この年(1994年)に、地下鉄桜通線の「今池~野並」間が開通して話題になったからだそうです。
さらに、その9年後の2003年にも当時の若者言葉に関する話題を特集。名古屋の女子大学生たちが授業の一環で実施した、若者言葉の街頭調査に密着取材していました。
(調査する大学生 2003年)「大人の間では使わないような、自分たちだけで使うような最近の若者言葉はありますか?」(高校生)「『ひさプリ』?久しぶりにプリクラを撮ること」調査に同行すると、ユニークな若者言葉が続々と…例えば「4ケタ」。【4ケタ】→市外局番が4ケタの人。「田舎の子」という意味で使っていた。【プルッパ】→文字通り、プルッと鳴った携帯電話をパッと切ること、いわゆる「ワン切り」のこと。
CBC
この時代に急激に普及した、携帯電話に関する若者言葉が多かったんです。他にも…【パカパカ】→折りたたみ式の携帯電話。【パケ死】→パケット料金(通信料)がかさみ、困っていること。
CBC
言葉を紐解くことで見えてくる、この時代の特徴や暮らしぶり。いつの頃も、言葉は時代を映し出す“鏡の役割”を果たしているようです。みなさんが使っていた言葉もありましたか?

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする