【台風情報】台風13号「バビンカ」衰弱は一時的 これから発達ピーク 南の海上で新たに熱帯低気圧=台風のたまご発生か… 秋雨前線活発化の可能性も

日本の南海上にある、台風13号「バビンカ」。中心気圧は992hPa、最大風速は23メートル、最大瞬間風速は35メートルです。(13日午後6時時点)
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台風の勢力のひとつの目安に「中心気圧」があります。この中心気圧が下がると、周囲との気圧差が大きくなり風が強く吹きます。【午後3時時点】10日(火)1000hPa11日(水)990hPa12日(木)990hPa13日(金)992hPa13日には中心気圧が「2hPa」上がってきました。つまり台風はやや衰弱しました。
その理由は、主に2つと考えられます。
1つは「乾燥空気」です。台風は水蒸気をエネルギーにして勢力を強めますが、台風の西側や北西側に雲がないエリアがあり、ここには他よりも「乾燥」した空気があります。そのエリアを巻き込むようにして、北西方向に進んできたため、勢力が弱まったと考えられます。
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もうひとつは、専門用語で「鉛直シア」が強かったこと。台風は、上空高い所と低い所が同じような風だと渦が強まり、発達する傾向にあります。しかし、上空の高い所の風が強く、低い所が弱かったりすると、台風の渦が傾くなどして、発達が抑制されてしまいます。今回は、「鉛直シア」が強かったため、勢力が弱まったとみられます。
ただ、これからは違います。鉛直シアが弱まるだけでなく、沖縄本島の西側の海面水温が30℃以上という、高いエリアを進んできます。台風は、暖かい海面水温から蒸発する水蒸気をエネルギーにして、これから勢力を強める見込みです。
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つまり発達のピークはこの後で、沖縄から奄美地方にお住いの方だけでなく、沖縄方面に旅行などに行く方も14日(土)15日(日)は、交通などに影響が出る恐れがあり注意が必要です。また太平洋側ではうねりが届くため、3連休は高波に注意してください。
では、今後の雨風の予想、新たな台風の発生はあるのか?気象庁のスーパーコンピュータによるシミュレーションでは、18日(水)には、沖縄本島の南海上で再び渦=熱帯低気圧ができ、また騒がしくなる見込みです。
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現時点のシミュレーションでは、熱帯低気圧はあまり発達しない予想ですが、まだ発達度合いや動き、発生する場所などは、ブレが大きいです。
この予想通りになった場合でも本州付近は油断できません。今後は、“雨雲の帯”つまり、秋雨前線が発生する予想になっています。
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台風がポンプの役割をし、この秋雨前線に向かって、南の熱帯低気圧から湿った空気を大量に運ぶため、活動が活発化。西日本~東日本では大雨のおそれがあります。最新の情報を確認するようにしてください。
ただ、この秋雨前線は、真夏と秋の境目です。記録的になった猛烈な残暑も、いよいよピークを過ぎる見込みです。台風や大雨、さらに季節外れの猛暑と心配が続きますが、秋らしい日は、すぐそこまで来ています。
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【気象予報士 桜沢信司】

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