アサヒ飲料は5月15日、同社が手掛けるの炭酸水ブランド「ウィルキンソン」発売120周年に関してメディア向けの説明会を行った。
発売120周年「ウィルキンソン」が目指すものは?
「ウィルキンソン」は1889年、英国人実業家のJ.C.ウィルキンソン氏が兵庫県宝塚市で良質な炭酸鉱泉を発見し創業。高い品質が評価されて世界27カ国へ輸出、国内では有名店のバーテンダーに選ばれ続けている。2010年にはペットボトル容器での販売をスタートし、無糖健康ブームを追い風に市場規模を拡大させたとアサヒ飲料 マーケティング一部 無糖炭酸・果汁Gグループリーダーの香山宏氏は解説する。
2024年に発売120周年を迎える「ウィルキンソン」は、2030年に向けて飲用シーンの拡大と炭酸水飲用の文化定着を目指していく。刺激・爽快という基本価値に加えて、”食事をもっと楽しく美味しく”、”夜のひとり時間の充実”、”仕事シーンの健康的なリフレッシュ”など新たな価値を訴求。誰もが生活のなかで炭酸水の価値を感じ、飲用している文化を定着させる狙いがあるという。
炭酸水を飲用する文化の定着に向けた3つの取り組み
120周年の取り組みでは、新規顧客獲得に向け、有糖炭酸飲料「WILKINSON GO」の発売やサンプリングによる未トライアル層の飲用体験創出、既存顧客に向けては食事と一緒に楽しむ「With Food」の訴求を実施していく。
2024年4月に登場した有糖炭酸飲料「WILKINSON GO」は、同ブランドが培ってきた強炭酸やかっこよさの価値に、ほどよい甘さと栄養を付加した新商品だ。炭酸飲料に対する「甘さの選択肢がない」「罪悪感がある」「周囲からの目が気になる」といった不満を「ウィルキンソン」ブランドで解決していく。SNSでも「丁度良い甘さ」と高評価を得ているという。なお6月11日には「WILKINSON GO テイスティマスカット」を発売。マスカットの爽やかな香りと味わいが楽しめる新作だ。
また、ウィルキンソン氏の誕生日である7月15日を「ウィルキンソンの日」として制定し、気温が高くなるこの時期、より多くのユーザーに「ウィルキンソン」を楽しんでもらい飲用喚起に取り組む。新規顧客へのアプローチとして「おいしさ実感サンプリング」を実施。5~6月は「風呂上りにタンサン」、7月は「炎天下にタンサン」、7~8月には「運動後にタンサン」と、炭酸水が本能的にウマいと感じられるシーンで引用体験を創出する。5~6月には人気銭湯「堀田湯」(東京都足立区)、「文化浴泉」(東京都目黒区)とコラボレーションするほか、全国のサウナや銭湯施設で20万人のサンプリングを行う。
また「With Food」提案では、「食事×タンサン」という新たな提案を行い、既存顧客の飲用シーン拡張を狙う。食事時に飲む飲料に求めることは「食事の味を邪魔しない」「口をさっぱりさせてくれること」が高いという調査もあり、炭酸水の特長に一致している。
7月9日には「ウィルキンソン タンサン シトラスビター」を発売。オレンジ・レモン・ライムといった柑橘の酸味と後味のほのかな苦みですっきりとした味わいで、より食事をおいしく感じさせてくれる無糖炭酸飲料だ。
「『ウィルキンソン』120周年の取り組みを通して、炭酸水がおいしく感じられるタイミングの飲用のきっかけづくりや、飲用シーンの拡大など、炭酸の新たな価値提案を継続して続けてまいります」と香山氏は締めくくった。